風のささやき

安酒の朝

僕はまた安酒の匂いの
二日酔いで目を覚ます
頭の芯の鈍痛、内蔵の重さ
いつまでも続く嘔吐感

でたらめな毎日には
でたらめな気分がふさわしい気がして
血管にいつでもアルコールを流し

生気のない疲れた顔をながめる鏡
にごった瞳にギョッとしながらも
人生こんなものだと考えなおし

今宵の酔いだけを楽しみに
また砂を噛みしめるような苦々しい
けれどお気楽な
人生の一日を始めるのです