風のささやき

ひまわり畑に

大輪のひまわりが咲きならぶ
どこか天上界の匂いのする
明るい夏の風景だった

鼻孔をつく
暖かい陽射しの追憶に
僕は少し涙ぐみながら
白い砂利道を歩き

感じきれないものへの寂しさに
滅んでしまいそうな
小さな器の僕は

美しい心の風景に
いつでも映しこんでおきたい人
いたずらに流れて行く
風に唇をふさがれて
強くあなたのことを思っていた