風のささやき

ある日

今日一つの思いが
僕に引き裂かれて逝った
遠い秋の空の下
いやだとばかりを繰り返す
心の風景達に
僕は何度も告げていた
力無い言葉で
別れの言葉を
何のはなむけも
もたせられずに。

多くの後悔だけが
僕の心を虜にしていたが
後悔することには
後悔していなかった。
(そうして
  これからもずっと)

あきらめてもあきらめても
残って行く気持ちを
強く信じながら
美しい思いで
やがて僕が満たされるように
今日一日が終わる
夕暮れのなか
涙ににじむ瞳で
何かに熱く祈りたい気がした