風のささやき

寒き雨耐える桜花は射貫かれて舞う暇もなく真っ直ぐに散る

少し前のこと
用事があって雨の中を歩きました

ちょうど桜が見ごろの時分でしたので
冷たい雨が花を散らせてしまうだろうと思っていたのですが
桜並木の下を歩いてみると思わず頑張っている桜の花々

雨の冷たさに逆に身を固くしたように
枝から離れようとしません
せめて散るのであれば
暖かな風に誘われて
気分も軽やかになって
ということなのでしょうか

それでも時々雨に射貫かれた桜が落ちてきます
フワフワと舞い落ちると言うよりも
真っ直ぐに落ちてくるに近い感覚です

銃で撃ち抜かれたように
「やられた」という感じで落ちてくる花びらに
同情をしていました

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