風のささやき

雨靴はキュッキュと鳴って傘の拍梅雨の電車は濡れたステージ

子供たちでしょうか
雨の満員電車に乗り込んできた長靴が
キュッキュとなって
少しうとうととしていた目を覚ましました
それからはその音に耳が集中してしまい

まるでミュージカルか何かのように
キュッキュと音は止まず
頃合いを図るように何本もの傘は
床を叩いてリズムを取ります

梅雨のこの時期にお似合いの音楽を
しばらくは聞いていると
やがて目的の駅に到着していました