風のささやき

仮の世の姿を離れ行く人や告別の雨紫衣の朝顔

親戚の告別式の朝は
激しく雨が降っていました

人はその時々のことに
何か意味を見いだそうとする物

涙雨なのだろうと
一人思ったりしていました

斎場に行く途中に見た朝顔も
雨に濡れた紫衣の出で立ちをして

仮初めの世を離れ行く人を
惜しんでいるようでした