風のささやき

人の顔すべて影絵となり果てて人は枯れ行く野の露となる

今まで出会った沢山の人の顔が
段々と自分の中で
忘れられて行きます

そうした人たちの表情を
思い出そうとしても
黒く塗りつぶされていて
一向に思い浮かべることができません

そうして周りの人たちの顔が
すべて影絵のように
自分から忘れ去られた時には
自分はこの世から離れて行くのかなと
そんなことを感じていました