風のささやき

老木や触れて抑えんその震え花は吹雪いて止むを知らずに

友人と夜の公園を
桜を見ながら歩きました

満開となった桜は
どの木も惜しみなくその花を散らし
花吹雪と言う表現がピッタリと来ました

僕らは頭上高く枝を張った
大きな桜の木を見上げるために
立ち止ったのですが
その木からも次々と花が離れて行きます

僕はその木の肌に手を触れて
花が散らないようにと
念じて見ましたが
僕の念では花は散り止まず

未練を感じているのは
きっと僕らだけだということを
思い知らされていました