風のささやき

雨初めつつじの香水傘の波君の似姿胸は火照りて

小粒の雨が空から落ちてきました
その雨に希釈されたのでしょうか
つつじの甘い香りが辺りに漂っていました

その甘い香りは
自分の脳裏に残る人の香水を連想させ

幻なのでしょう
咲き始めた傘の波の中に
その人に似た姿を見つけたような気がして

久しぶりに胸が
熱くなることを覚えていました