風のささやき

酔い人が終電の頃口ずさむ歌は誰へのラブソング

夜遅くなって飛び乗った電車は
僕の家の駅の手前までの電車でした

その電車の終点で降りて
乗り換えのために待っていると

酔っ払ってのことなのでしょう
誰かがこちらにも聞こえる声で
歌っていました

僕も聞き覚えのあるラブソング
一体誰のことを思いながら
歌っているのだろうとちょっと気になり

決して上手とはいえないその歌に
耳を傾けていました

その歌が終らないうちに
最終電車は滑り込んできたのですが