風のささやき

美しき言葉の上に眠るにはあまりに苦き僕の舌

美しい言葉だけを語り過ごすには
あまりにも苦い出来事も
知ってしまった僕の舌

もう綺麗な言葉の羅列の上で
それに満足していられることは無いようです

それに言葉は思った以上に不自由で
自分の思いの半分も届かない時もあり
僕の口から離れていった言葉に
後悔を覚えることも少なくありません

それがいいこととは決して思わないのですが
一度覚えてしまった苦さは忘れることもできず

僕の口から言葉が流れ出た後には
どこか後味の悪いものが
いつも残っている気がします