風のささやき

雪降れば道行く人皆うつむいて心見つめる僧侶のごとし

雪が降るとうつむき加減になるのは
自分一人ではないようです

雪が顔にかかるのを避けようとするのか
足もとに注意を向けているからなのか
いずれにしろ皆うつむき気味に歩いていきます

寒いせいか誰も口を開くこともなく
閉ざされた口からは
言葉が漏れてくることがありません

そうしてどこか固定された視線

その様がどこか
心を整えることに一心になりながら
歩いている僧侶を連想させて

道を行く人がすべて生真面目に見えていた
雪の日の朝でした