風のささやき

夏の夜に一人目覚めて日記書く記憶を手繰り数日分の

毎日の中から夏の痕跡が
だんだんと消えていきます

思い出したように
陽射しが強く感じられることもありますが
それもほんの一瞬

まるで年老いた人の空咳のような
力の無さを感じてしまいます

そんな逝く夏の力ない様を
写し取ったようなさるすべりの花

そんな印象を持つのは自分だけでしょうか
夏の終わりにさるすべりが花をつけているの見ると
毎年感じられることです