風のささやき

つぼみ持つさくらの根元にたたずみてその日の色に思い巡らす

夜遅く仕事を終えて
終電を待っていました

時計を見たら電車が来るまで
まだ10分以上あります

幸い夜になっても
あまり冷え込むことはなかったので
その時間もあまり苦にはならなかったのですが

時間をもてあまし周りを見ると
駅のホームまで枝を伸ばした
一本の桜の木が
たくさんの蕾をつけていました

その蕾を見ていたら
その桜が満開になった時の鮮やかな様子が
脳裏に浮かんできて

しばらくは夜の闇に浮かぶ
その桜の枝を見上げていました