風のささやき

白い息吐くごと鎮まる胸の内生の妄執このまま眠れ

寒い夜
一人で道を歩いていました
空は曇っていて
雪でも降り出しそうな気配です

街灯の下に出ると
自分の息の白さがはっきりとわかります

寒さは体だけではなく
心までも凍らせているのでしょうか
僕は一息ごとに
胸のうちが鎮まるのを感じていました

今は静かにしている僕の妄執がこのまま
胸の内深くに眠ってあればいいのにと
そんなことを思っていました