風のささやき

クリスマスツリーの下の待ち人になり君捜す息白く弾む

その大きなクリスマスツリーの下には
たくさんの人が立って
誰かを待っているようでした

その場所は目だって分かり易いからと
約束をして僕も
その明るいツリーの下で一人の待ち人になっていました

こちらの方へ歩いてくる姿に気づくたびに
そちらへと目を向けながら
やがて来る人の姿を思い浮かべていると

寒いはずの白い息も
どこか湯気を立てるように弾み
僕の胸の内を表しているかのようでした