風のささやき

見ず知らぬ視線に絡まれ蜘蛛の糸宙吊りの虫の苦しさ僕は

街を歩いていると
見ず知らぬ人の沢山の視線が
自分に絡み付いてきます

もちろんその視線が
僕に向けられている訳ではないのですが
やがて蜘蛛の糸にからまれて
宙ぶらりんになる虫のような
息苦しさを覚えてしまいます

まるで手足も自分のものでは無いように
ぎこちなく思えて来て

それでついつい
人混みの街を歩くことに
苦痛を覚える僕がいます