風のささやき

横顔を埋めるばかりに細雪君への思い積もるがごとく

僕の側をゆっくりと歩く人の横顔を
埋め尽くしてしまおうとするかのように
細かな雪が降り続いていました

僕らは何も語らずに
手のかじかむのを感じながら
歩みを進めていたのですが

その静けさの中で
横を歩く人への思いは積もるばかり

どこまで積もれば終わるのだろうと
雪に向ってなのか
自分の思いに向ってなのか
自分でも分からずに呟いていました