風のささやき

傷ついた小鳥のごとく弱き日や痛き北風まなこ潤ます

その日
色々なことが重なり
体も疲れていたせいでしょうか
随分と心が弱くなっていました
まるで傷ついて震えている小鳥のようです

いつも肌寒く感じていた北風も
今日は痛いように体を刺し
まるで僕に意地悪をしているようです

すべてが僕の存在を
否定しているように思われて
自然と瞳に涙も浮かび
人目が憚れてうつむくばかりでした