風のささやき

咎め無き牛の瞳に百日紅その片隅に我憩いたく

静かに草を食む牛を見ていました
それを眺める僕の側では百日紅が
ピンクの花を咲かせていました

時折
僕の方を眺める牛の瞳は穏やかで
何の咎めの視線も感じません

きっと牛を眺めている僕は
その瞳に映すほどのものではないのでしょう
牛の瞳の中ではきっと百日紅だけが静かに映り

その横に僕も憩えたらなと思っていました