風のささやき

夢さえも汗まみれにする真夏夜のほてりにも似る欲の業火よ

熱帯夜と呼ぶにふさわしい夜でした
窓から吹いてくる風にも熱がこもり
横たわっているだけなのに
汗が噴出してきます

少しうとうとしたかと思うと
見る夢さえもぐっしょりと汗に濡れ
気持ち悪いままに目がさめてしまいます

そんな体の心からの火照りにも似て
僕の中に立ち込める欲深さは
僕の様々な思いさえも
汗臭いものに変えて
いつの間にか静かな夢の中には
僕は眠れなくなります