風のささやき

なすがまま雨に散る花 金木犀 甘い香りも ちぎられている

冷たい雨が
せっかく咲いた
金木犀のオレンジの小さな花を
次々とむしっていました

そのたびに甘い香りも
千切り取られるようで
早く雨が止めばいいのにと思いました

けれど雨は
そんな気持ちには無関心に
花を散らすばかり

雨を止めるすべを知らずに
恨めしく空を見上げました