風のささやき

浴衣着て頬赤らめた横顔は提灯の灯と迷い鎮めて

その人は浴衣を着て
僕と一緒に人出で賑わう
祭りの会場を歩いていました

立ち並ぶ夜店は
見ているだけで楽しく
歩みも自然とゆっくりになります

時折盗み見るように眺める
その人の横顔は
涼しい夜風も吹いてくるのに
どこか頬を赤らめているようで
思わず自分の胸が高鳴るのを覚えます

そんな迷いを鎮めようと
僕は一人
それはきっと提灯の灯りの色合いと
自分に言って聞かせていました