風のささやき

宵闇に標となりぬ百合の香は僕の手を引くあなたにも似て

夜がせまり
辺りを闇が暗く色づけていました

そんな中でも白百合は
甘い香りを漂わせたまま
僕に歩くべき方向を
教えてくれているようです

きっといつまでも
誰かの道しるべになろうとして
白百合は花を開かせているのかも知れません

それは闇の中にも
迷わずに手を引き
僕を進めてくれる
大切な人の姿にも
似ているように思えて

大切な人の面影を
胸に思い出していました