風のささやき

未練だと分かっていても騒がしくつむじ風のさま消えぬ思いよ

風の強い日
僕のそばを小さなつむじ風が通り
砂埃を立てていました

そのつむじ風も
ものの数秒のうちに消えてしまい
砂埃も見る影もありません

人の思いもそんなつむじ風のように
何事も無かったかのごとく
消えてしまうものであれば
楽なのになと思うことがあります

頭ではもう諦めをつけたはずなのに
胸の中で騒ぎ続ける思いを
止めるすべを知らずに
つむじ風が消えていったあたりを
しばらく目で追っていました