風のささやき

春の陽を取りこぼしたるまぶしさよ柔らかすぎて若葉の手

毎日通る道に立ち並ぶ街路樹に
小さな緑が萌え出しました

最初はたんなる
くしゃくしゃな緑だったのですが
ここのところは輪郭もしっかりと
分かるようになりました

それでもまだ
すべての陽射しを受け止めるには
小さく柔らかすぎるのでしょう

風が吹くたびに
木立を見上げる僕の顔には
明るい陽射しが落ちてきて
そのまぶしさに思わず目を閉じてしまいます