風のささやき

春めいた哀しみ隠し卒業の賑わう並木を友と歩めり

卒業という響きは
一つの区切りとして哀しくもあり
新しい生活を始めるための一歩として
嬉しくもあります

卒業はどこか春に似つかわしい
哀しみだなと思います

そんな卒業の哀しさは
年をとれば少し気恥ずかしく
笑いの中に隠しがちなもの

卒業生の明るい声で賑わう欅の並木を
僕も友人と笑いながら歩いていたことを
思い出しました

胸のうちにはどこか甘さのある
哀しみを感じ続けながら