風のささやき

思い出が思い出の先欲しがって悪い癖だな何度も欲しがる

時々、昔のことが急に思い出されて
あのときこうしていたらどうだったろうと
選ばなかった思い出の先を考えてみたりします

けれど選ばなかった時間の先は
ただ黙っているだけで
どんな答えのかけらも返してくれません

あれはもう過ぎたことだからと
なだめる言葉にもうなずかない心の未練も
押し寄せる時間が
やがて洗い流してくれるのでしょうか