風のささやき

晩秋は琥珀の夢にほろ酔いて

秋の午後の日差しは
どこか琥珀の色をして
現実感が失われてしまったようです

すべてが淡い夢で
僕はまるでその中をずっと
漂っているだけのようで
すべての物が儚げに力なく見えてきます

僕はその琥珀の夢に酔い知れながら
しばらくぶらぶらと歩き続けました
消えてしまいそうな自分を取り戻すように
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