風のささやき

梅干せる祖母の背中の丸みかな

夏休みになって田舎に帰ると
祖母が梅を干している姿を
良く見かけました

お手製の梅干を
良く皆に振舞っていたのですが
子供の頃の自分は
梅干を美味しいとは思わず
祖母の作った梅干がどんな味だったか
残念ながら分かりません

けれど祖母が
皆に美味しい梅干を食べさせようと
熱心だった姿は今でも覚えています

梅を干そうと前かがみになり
小さな体をますます小さくしていた
その背中の丸みを今でも思い出します