風のささやき

風鈴はかくも冷やか君おらず

誰もいなくなった部屋は
とても広く静かに思えます

いつも誰かの息遣いを傍に感じていて
それが急になくなってしまうと
一瞬は解放された気分も味わえるのですが
直ぐに寂しい気分に襲われます

涼しくしてくれるはずの風鈴の音も
必要以上に冷たく感じられて
その人がいないことを
余計に意識させられてしまいます