風のささやき

夕映えて白髪の芒揺れにけり

秋田から東京に戻る時のこと
とあるローカル電車の駅で
電車がすれ違うのを待っていました

時は夕暮れ
目の前には風に揺れるすすきたち
その色合いが
冷たい風に吹かれているせいでしょうか
どこか元気なく見え

まるで白髪となった人の
髪が揺れているようにも見えました
北国の短い秋を知っていて
勢い年老いてしまったのでしょうか

そんなすすきの様子を見ていると
自分の心に寂しい風が
吹きこんでくることを感じていました