風のささやき

桜見ぬ赤子は花より眠気なり

桜がちょうど見ごろということで
子供を連れて近くまで出かけることにしました

子供をおんぶ紐で抱きかかえ
風が冷たく感じられたので
毛糸の織物でその体を包みました

しばらく歩いていると
程よい揺れに
気持ちよくなってしまったのでしょうか

さっきまでキョロキョロと
辺りを見回していた目を閉じて
すっかりと寝入っています

桜の下に着いたので
「桜だよ、綺麗だよ」と声をかけても
一向に起きる気配がありません

その姿を見ながら
桜より眠気かとつぶやいていました