扇いでも風取りこぼし古団扇
暑い夏の午後でした 部屋の窓を開けていたのですが 吹き込んでくる風自身も熱を吹くんで 少し息苦しく感じられるぐらいです 僕はいつから挟まっていたのかわからない団扇を 本棚の間から取り出して扇いでいました 机の上には普段はあまり飲まない 炭酸飲料に氷を浮かべた グラスを置いていたのですが そこにもすぐに水滴がついて大汗状態です 僕の額から滲み出す汗も引く気配もなく 団扇も無用の長物に感じられます 役に立たないなと 団扇に八つ当たりしながら 僕は窓をしめてクーラーをつけました