夏の空真一文字や雲の筆
真昼時のこと 電車に乗ってぼんやりと 車窓から外を眺めていました 久しぶりに陽射しの強い 夏らしい一日 少し開かれた窓からは 甘い草の香りが入って来て 鼻腔をくすぐります 空も夏らしい青い色 その下に横たわる山の峰も 随分と色を濃くしています その空には何の迷いもない筆使いのように 真っ直ぐに引かれた雲が一つ漂い 僕は視線を奪われていました
真昼時のこと 電車に乗ってぼんやりと 車窓から外を眺めていました 久しぶりに陽射しの強い 夏らしい一日 少し開かれた窓からは 甘い草の香りが入って来て 鼻腔をくすぐります 空も夏らしい青い色 その下に横たわる山の峰も 随分と色を濃くしています その空には何の迷いもない筆使いのように 真っ直ぐに引かれた雲が一つ漂い 僕は視線を奪われていました