風のささやき

木犀とカレー匂うや夕餉どき

暖かな秋の一日の終わり
どこかほっとさせる夕暮れ時を
家に向かって歩いていました

今日も無事に終わったなと
心が静かになるのを覚えながら

それに合せるように
歩調も自然にゆっくりとなります

そんな僕の鼻に甘い金木犀の香りが漂ってきました
どこに咲いているのかがわからず
花の匂いの方に注意を向けたのですが

それと重なるようにカレーの匂い漂ってきて
急に家が恋しく思えてきて
今度は僕は足を早めていました