風のささやき

愛しげな風が愛でゆく稲穂かな

あぜ道を歩きました
時折、足音に驚いて
飛び上がるバッタ以外には
物音を立てるものもいない
静かな午後のひととき

随分と実ったものだと
稲の穂先に触れていると
実った稲穂を愛おしむように
風が吹きました

あたりは秋の気配
その実りの恩恵を
もうすぐ口にできるのでしょう

 #2005 秋に

(Haiku)
Heavy rice heads bow,
Golden harvest whispers time,
Gentle breeze kisses.