風のささやき

目覚めたくなき初夏の朝空遠し

つらい毎日が続いた夜
まどろみながら
もう目が覚めることも
なければいいのにと思っていました

けれど初夏の明るい陽射しは
窓辺一杯に押し寄せて
僕を眠りから抱き起こしました

僕はそのまぶしさに抵抗するように
しばらくは布団の中で横になっていたのですが

今日やらなければいけない出来事が
次から次へと頭に浮かび
仕方無しに立ち上がりました

窓を開いて外を眺めれば
空は遠いところにあり

それはまだ先の見えない僕の生の行く末を
暗示しているかのようでした