風のささやき

死守せんと団栗一つ足の裏

近くの道に幾つもの
団栗が転がっていました

昨日落ちたばかりなのでしょうか
表面がつややかに輝いています

可愛そうなので
踏まないようにと注意して
歩いたつもりだったのですが
思わず一つを踏んでしまいました

すると僕の足の裏には
はっきりとわかる堅い感触が
僕の足をどかそうと
押し返して来るようです

きっとその殻の中には
春先から蓄えられた
しっかりとした身が
詰まっているのでしょう

いつの間にかすぎていた
時間の長さを思いました