土星、マックホルツ彗星、冬の星座を知る


★★★

§1:土星

 土星とは、太陽系の惑星であり、環のある惑星として多くの人に知られている。その大きさは木星に次ぐもので、太陽系第二の巨大ガス惑星である。土星表面の縞模様は、木星に比べると淡く、ときには白い斑点状のもの(白班)が見られる。
 土星の環は、外側からA、B、C環と命名されている。(下図参照)

土星の図


 A環とB環の隙間は「カッシーニの空隙」と呼ばれ、小型望遠鏡でも十分に確認できる。さらにA環は3つの環に分かれていて、その隙間を「エンケの空隙」と呼ぶ。ボイジャーによる環の映像では、1000本以上の細いすじが、まるでレコード盤のように並んでいることが確認されている。環は赤道面にかかるが、自転軸が公転軌道に対して約25度傾いているため、地球から見ると約15年(公転周期の半分)ごとに環が土星に対して真横に見え、このとき環の消失という現象が起こる。これは環の厚みが幅に対して数百メートルときわめて薄いからである。
 また、土星は太陽系惑星の中で最大の18個の衛星を持っており、最大のものはタイタンと呼ばれる。

<ポイント>

△戻る△

★★★

§2:マックホルツ彗星

 2004年の春に出現した肉眼彗星、ニート彗星やブラッドフィールド彗星は記憶に新しいが、最近、肉眼彗星がまた新たに発見された。アメリカ・カリフォルニア州に住むコメットハンター、マックホルツ氏によって発見された「マックホルツ彗星」である。
 我が同好会でも2004年12月9日に観測・撮影に成功しており(活動日誌参照)、今後2005年初め頃まで4等級程度まで明るくなると予想されている。双眼鏡で十分楽しめる彗星であるため、是非、観測してもらいたい。

<ポイント>
 こればかりは予想図を頼りにしなければ発見は難しいでしょう。最新の位置情報はアストロアーツ等で調べて下さい。 発見のコツとしては、とりあえず目印(縦に並ぶ星など)を付けながら、予想の場所まで双眼鏡で追いましょう。

△戻る△

★★★

§3:冬の星座

 冬の星座図
冬の星座の図

(a) オリオン座

 今の季節、ちょうど21時前には東の空に見えるオリオン座。図に向かって右上にあるα星のベテルギウス、右下にあるβ星リゲルを筆頭にした、鼓(つづみ)のような形は周知の通りであろう。オリオン座は星座としてだけではなく、M42等の有名なメシェ天体(星雲、星団、銀河等の天体リスト)も多く存在することから、名実ともに冬の王者であると言える。

(b) 双子座

 先日、夜空を賑わせていた双子座流星群は記憶に新しいが、その輻射点に当たるのが双子座である。図に向かって左側、縦に二つ並ぶ一等星を、上からα星のカストル、β星のポルックスと呼び、形を線で繋げれば双子の兄弟が肩を組んで並んでいるように見える。ちなみに、土星は今、ポルックスの下に位置している。
 オリオン座のように全てが明るい星で構成されていないため、空の状態が悪いと1等星以外は見えにくい。だが、同好会員たる以上、最低限、見つけて欲しい星座である。

(c) おおいぬ座

 図では、オリオン座の真下に、4本足の大きな動物の形を描いた星座が見えるだろう。これがおおいぬ座である。なんといってもその特徴は、顔をかたどる三角部分の右端、つまり鼻先に位置するα星のシリウスの存在であろう。冬の空に美しく輝く青白い星は、全天恒星中随一の明るさを誇り、その等級は-1.5等級に達する程である。
 個人的主観であるが、このおおいぬ座が全天中、最も形を連想しやすい星座ではないかと考えている。

(d) こいぬ座

 おおいぬ座同様に小さい犬の形をした星座・・・であれば、全く以て説明する必要はない。この星座は二つの恒星から形成されるだけで、どこからどう見ても子犬であることを連想できない。目印らしい目印はα星のプロキオンのみである。従って、見つける際には星座盤などを用いるか、双子座、オリオン座から見つけるのが手っ取り早い。
 この星座を見てこいぬを連想できたならば、大いに自慢していいだろう。ただし、変人扱いされる可能性が高いため、内輪だけに留めておくことをお勧めする。

(e) うさぎ座

 図中、オリオン座の右下、又は、おおいぬ座の右上に位置する星座があるだろう。これがうさぎ座である。最大等級が3等級程度の恒星で構成される星座で、街中では、よほど空の状態の良い場合でないと、その全形をはっきり拝むことはできない。
 ちなみに、これもおおいぬ座同様、見たままの星座である。


<ポイント>
 星座を分かるコツは、とにかく夜空を眺め、星々を追って線を描いてみることが一番の近道です。形や場所が分からなければ、星座盤などを利用するのも非常に有効な手段です。最初は分かりにくいかも知れませんが、一度分かってしまうと、もし別で集まるような機会がある時に非常に役に立ちます。

△戻る△

★★★

このページはmasakazuが作っています