活動日誌


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2004年12月24日 小雑賀天文同好会望年会(たつや)

思えば、我が同好会を発足してどれほどになるだろうか。
今年の春頃からだと記憶しているので半年あまりになる。
この半年、ホームページ開設等同好会として本格的な活動ができたので、これも活動の一環として、2004年の締めくくりの望年会を催すことになった。

「望年会」とは「観望会」と「忘年会」を足した物で、観望会も兼ねてわいわいしようと言うのが目的の為、こう題した。
また、プチイベントとしてプレゼント交換会を企画し、各自何か持ち寄ることを参加条件とした。
ちなみに、20歳以上は税込525円まで、以下は315円までと限定した。

1週間ほど前に企画したことであったが、着々と準備は進み、当日になった。
小雨ぱらつく曇り空の中、某鉄工所の倉庫には10余名の人間が集まった。
親方が炭で火を起こしてくれていた為、それを取り囲むようにしての10余名は、
何か宗教的儀式が行われるかといった具合であった。
メンバーは、同好会員+親方、かな子氏、しょうへい君、裏の3兄弟である。

実はこの日の為に私は、レジュメと称して資料を作成していた。
内容は至って簡単な物で、土星&彗星&冬の星座を知ると言う物である。
レジュメは以下に掲載しています。(会長、掲載ありがとうございます)

(観望用資料)

予定時刻になり、とりあえず気分だけでもとシャンメリーを開け、
喫茶オリオンママが用意してくれていた豪華な食べ物達を前にして乾杯を行った。
音頭はもちろん、会長である。
その後すぐに空を見に出てみると、どうしたことだろう。
月が顔を覗かせていた。やはり晴れ女えみ氏の効力は凄まじいという証明である。

ともあれ、空も晴れてきた為に、土星の観測も同時進行で行った。
最初は会長の10cmの屈折境で見ていたのだが、
高倍率を得たいとの会長の要望で私の所有する8cmの屈折境も出してきた。
物はVixen製で、10年以上前の逸品である。
アクロマートながら焦点距離が910mmと会長の10cmよりも長焦点であるため、
4mmのアイピースと組み合わせると約228倍にもなる。
従って、なかなか迫力のある土星が拝めるのである。

今宵の土星は、比較的高度も高くなってきたこともあり、ピントが合えば模様が確認できる程度であった。

土星観望中写真


カッシーニの空隙ももちろん、確認することができた。
その土星を、レジュメを参考にしながら熱心に見ていた、
裏の紀仁君には感心である。

そうしていると会もボルテージを増し、プチイベントが行われることとなった。
あらかじめえみ氏が用意したくじ引きを年齢順で引き、同時に開封することになった。
そこにはそれぞれに名前が記載されており、その人が持ち寄った物を頂くと言うシステムであった。
皆それぞれもらった物を開封すると、変わった計量カップや筆箱、
定番のマグカップや巨大フォークなど、その人の個性あふれる物ばかりであった。

その後は会長が自慢のギターを持ち出して、
密かに重鎮3人で計画していたテーマソングをオリオンママのけいこさんに披露した。
この曲は後にMIDIになるとかならないとか噂がたっているが、会長らしさが滲み出る、オリジナルの70年代風フォークソングである。
かな子氏は特にギターに興味津々のようで、私たちの談笑のバックで会長が引く懐メロを歌っている声が響いていた。

炭火を囲む会員達の写真


しばらくしてふと時計を見ると、23時を回っていた。
翌日は休みなのであまり気にしなかったが、ひろこさんが限界のようなので、片づけを初め、会はお開きとなった。

しかし、まだ炭が赤々と燃えていた為に、
それを囲んで親方と重鎮3人で2次会と称して話に花を咲かせた。
親方の昔の悪ガキぶりであるとか、はたまた共同自作望遠鏡の話であるとか・・・

親方が帰った後は時間が経つのも忘れ、いつもの3人での雑談であった。
えみ氏所有のウクレレを持ち出し、ギター+ベース+ウクレレと言う、何とも奇妙なセッションの企画話や、来年の観測の話など、気付けばもう1時半であり、2次会もお開きとなった。
それと同じ頃、燃えさかっていた炭もほぼ消えてしまっていた。

双子座流星群の時は流星が流れた感動が時間を忘れさせたが、今日は純粋に楽しさが時間を忘れさせてくれた。
今年は突然の訃報等あり、決して良いことばかりであったとは言えないが、こうして集い、共に同じ時間を共有することで文字通り年忘れになった。
同時に、来年は小雑賀天文同好会の更なる発展の年になるようにと、ただ願うばかりである。

最後に、この会のセッティングにご協力下さった会員の方に、この場を借りて厚く御礼申し上げます。
これに味を占めて、また集いましょう。


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2004年12月13/14日 ふたご座流星群観測会(たつや)(yue

前々夜、前夜と好調な結果を残してきた双子座流星群。
数も今日に向かって増え続けていたので、忠臣蔵の討ち入りの傍ら、今日はどうなるか気が気で無かった。

事前に会長からの連絡があり、22時頃から観測会をすることになっていたが、21時頃に会長からの途中経過報告が舞い込んだ為に、打ち合わせもかねて外に出て、そのまま1時間早く第2観測所にて観測を開始したのである。

準備をして河原に向かっている時に、えみ氏が一つ流星を観測した。
出だし好調だと話しながら歩いていると、天頂から西にかけて大火球が出現した。
それを見ていた同好会の重鎮3人は思わず感嘆の声をあげてしまった。
それほどまでに、目にも空にも焼き付いてしまったのである。
数分後、観測所に着いた。
メンバーは会長、私、えみ氏、某鉄工所の親方で、今回はいつも掲示板でお世話になっているyueさんも、リアルタイムEメールでの参加となり、5人であった。
しばらくすると親方は自宅に戻り、いつものように同好会の重鎮3人+yueさんによる観測となった。
やはりまだ早いのか、流星は思ったようには流れず、1時間が過ぎた頃F家の皆さんより連絡が入った。

そうして迎えに行ってみるとF家のママ、ちさこさん、ともこさんの3人が居た。
聞くと、ひろこさんを寝かしつけての参加らしく、防寒着などの様子から気合十分であることが伺えたのである。
「向こうで見ている」と継げ、私は一旦私用の為に自宅に戻った。
そして再度外に出ると、今度は小雑賀夜遊び同好会の名付け親であるかな子氏も加わり、程なくしてとしこ氏も現れたので、正会員総出+αの大観測会へと発展したのである。
時間は22時半頃であった。

ふたご座流星群観測風景写真


いつもは雑談で終わってしまう観測会も、今日に限っては違った。
流星は、雑談を交えていてもすぐに「流れた!」と言う言葉に変わるほど、かなり好調に流れていた。
その時会長は、ゲスト参加に監督責任を感じていたのか、胸をなで下ろしていた。

そういえば、小雑賀天文同好会名物の喫茶オリオンは本日も開店していたのだが、本店ではなかった為、さしずめ仮営業といったところであった。
しかし、玄米茶を皆に配ってくれた配慮や、おにぎりの差し入れには、いつもながら感謝、感謝である。けいこ氏、ちさこさん、ご苦労様でした。

そうしている内に、あっという間に時間は過ぎた。
F家の皆さん、鉄工所の親方、かなこ氏、としこ氏が帰路へついた0時まで、逆算してみれば1時間半観測したのだが、私としては半時間ほどに感じられた。

その後0時からは、重鎮3人による観測で、今回は1時間毎に流星の数をカウントしようと言うことになった。 ピークが近いせいか、思った以上にカウントは進み、0時〜1時までは38個観測できた。

そして今度は1時からの観測を行っていた最中、鉄工所の親方が再び現れた。
横に人を連れていたので誰かと思って見てみると、まるで某流行韓国俳優に扮したかのような、近所のなつき氏であった。
なつき氏は私の幼少からの知り合いで、今日は従姉妹に言われて外で眺めている途中、親方と出会ったと言う。経過はどうあれ、私たちと出会ってしまったが最後、ここからはなつき氏も特別参加となったのである。

なつき氏は何とも表現しにくい天性のセンスの持ち主で、参加後から解散まで終始場を笑わせ・・・いやいや、和ませてくれていた。
中でもえみ氏のツボっぷりは見事で、会長も終始、失笑していた。
なつき氏は当同好会員としてふさわしいのかもしれない。

そうこうしている内に、2時になった。
カウントを締め切ると、双子が35個、散在が4個であった。
あまり空を見ることがないなつき氏を歓迎したのか、トータルでは前回よりも若干上回っていた。

次の2時からは予想のピークの時間なので期待を胸にカウントを始めた。
すると、前半の半時間で1時〜を上回りそうな好ペースで、30分で32個と、なんとも羨ましい数を観測した。
この調子でいけば会長の目指していた60個も目ではないと確信していたのだが、そこから10分ほどは小康状態が続いた。
その裏で、私の身体は徐々に蝕まれていた。

しばらくして再び流れ始めたのだが、どうやら私は連日連夜の観測が響いていたらしく、後半は時折、空が一瞬にして暗くなり、瞼の裏を見る時間が多くなっていた。
ついにはいびきをかいて2回ほど遠い世界へ旅立ってしまったこともあったようで、後でえみ氏に散々文句のようなツッコミをいれられたのである。

ともあれ、なんとか数だけはうっすらと把握できていた模様で、2時〜3時までで双子が56個、散在が1つと、目標の60近い数字を残せた。
この調子で行けばもっと数が流れたであろうが、夜露の攻撃と私の体力の限界もあったので、3時にはお開きとなった。

思えば、今年の夏にもペルセウス座流星群には良い結果を残せたのだが、今回はそれ以上に良い結果を残すことができた。
1時間で最大60個弱という観測数は、3年前の獅子座以来であろう。

そういえば昨日、今年の漢字は「災」だとの報道があったが、双子座流星群の大出現も良い意味での「災」であったと思えてならない。
次回は年明けにしぶんぎ座流星群を観測予定だが、2005年は「災い転じて福となす」結果になれば良いと、今から願いたいものである。

以下は、yueさんの新潟での観測記です。
ご協力、本当にありがとうございました。

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ふたご座/ at新潟     (yue)

西の空から 雲が次々流れてきたので
全体的に 観望の好機という訳に いきませんでした。
冬の大三角形あたり 周辺に暗い流れ星が数個
時間を 置いて0時頃自宅前で 西よりの天頂で
明るく尾をひいて流れていきました。
うれしい一瞬でしたね。
合計数は片手でした<あたし
長岡も 雲が出ていて見えないようでした。
普段なら 雪雲が出てるんだけど
今年は まだ良い方なのかなーって思う。
太平洋側の方々から観ればレベルが低いでしょうね

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2004年12月12/13日 ふたご座流星群極大前夜

昼間、F家宅で、皆の年賀状を作る事になった。
ここも才女えみ嬢の独壇場で、各人の要望した図柄や文を配置し、てきぱきとはがきに印刷していく。それを見ながら、彼女の不得意な事は何だろうと考えてしまった。私と同様に「いいかげん」に済ます事が苦手なんだろうとなと、勝手に決めつけてにんまりした。

昼から降り出した雨は、夕方には土砂降りになった。
さすがに今日は流星観測は無理と思い、早めに風呂に入り、後は寝るだけ状態でパソコンに向かった。
22時半頃、雨の時でも観測できる流星の電波観測のことを思い出し、そのサイトを訪れてみて驚いた。
もの凄い数の流星のエコーが記録されていた。雨の上は流星雨かもしれない。胸が躍った。
気象庁のサイトで雨雲の動きの予測を見る。残念、朝まで雨雲が残るみたいだ。

0時半頃、寝る前に外に出てみた。
不思議な事に、雨が上がって雲の切れ間からオリオン座が顔を出していた。
そうだ、えみさんから絶対晴れるとのメールをもらっていた。彼女の念が雲を蹴散らしたに違いない。
雲間を見ていると、数個の流星が立て続けに流れた。
ぼやぼやしていられない、たつや副会長にメールを送った。

防寒対策を済ませ、たつや副会長とえみさんと合流し、川沿いの観測場所に向かう。時刻は1時だった。
雨で地面が濡れて寝転べないので、椅子の上で斜めになり、窮屈な体勢で天頂付近を見ていた。
暗い流星が、こぬか雨のような頼りない軌跡を描いて、あちこちを駆け抜けていく。
あっ、大きいのが流れた。期せずして三人同時に声を上げる。
「流れたぁ!!」

流星も休憩に入ったようで静かになった。
たつや副会長が、私に、「流星が流れたときのかけ声を知っています?」と聞いてきた。
「たかもり」と叫ぶのですよと得意げに言った。
「???」と私。
「今流行の誤変換ですよ」、「隆盛=流星」と誤変換されたことがあるそうだ。
面白い、座布団一枚。

そうこうするうちに3時になり、流星観測を終了した。
結果、2時間で30数個の流星を確認した。
印象として、薄黄色に弱く光る中速の流星が多いが、時々流れる明るい流星は、少し青みがかって、冬の星座に負けないくらい美しかった。

明日の極大が待ち遠しい。


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2004年12月11/12日 ふたご座流星群極大前々夜祭

今年のふたご座の極大日は月曜日なので、夜遅くまで見られない学生会員のために、ふたご座流星群の極大日の前々夜祭を、今日の土曜日に開くことにした。

21時30分に全員集合の報を発したが、同好会のマドンナえみ譲は、突然のアクシデント発生(泥酔状態でバク睡中との噂あり)のため不参加となった。

観望場所はF氏宅前の路上で、水銀灯の明かりが観望の邪魔をしていたので、某鉄工所の脚立を借りて街灯に登り、電球を外して強制消灯した。しかし、空全体が街の灯りの影響を受けて、最微光星は3等星と寂しいところである。
空模様は、昼間の暖かさから一転し急激な冷え込みで空気中の湿度が高くなり、低空の見通しが悪く天頂付近のみの観望となった。

路上にシートを広げクッションを敷き、足元に電気ストーブを置いて暖をとり、皆で寝転んで空を見上げていたが、一向に流星の流れる気配は無く、いたずらに時が過ぎていった。
寒さが身にこたえてきた頃、純喫茶オリオンのママけいこさんから「うどん」の差し入れがあった。
温かいうどんを口に運ぶと、ほのかなゆずの香りが広がり、うどんの旨味を引き立てていた。

途中、理科の補習を行なったりして、ほどなく終了時間の午前0時となった。
流星観測結果は、約3時間で、特別参加の鉄工所の親父さんが一個の流星を見ただけに留まった。

その後、副会長たつやさんと川沿いの第二観測所に移動し、さらなる観測を行うことにした。

第二観測所で段ボールを敷いて、寝転んですぐに初めての流星が流れた。色は橙色で中速、経路から散在流星と判明した。昨夜まで何度も観測したのだが一個の流星を見ただけに終わっていて、今日はさい先良く早い時点で流星が見られたので、沢山流れる予感がした。

しばらくして、ふたご座の流星が流れた。色はやや青っぽい白色で速度は中速だった。
たつや副会長と話をしながら空を見上げていると、適当な時間の間隔で流星が次々と流れた。
一息つくと午前1時になっていた。
流星が途切れたので、暖かい飲み物を飲み暖をとって再度寝転んで空を見上げた。
後、数個の流星を見て観測を終わった。

2ラウンド目の結果は、0時から1時30分までの1時間30分で、ふたご座の流星を10数個、散在流星を3個見ることができた。
2日後の極大日が楽しみである。


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2004年12月9日 マックホルツ彗星との出会い

12月某日は私の誕生日なので、自分へのプレゼントとしてiPod miniを購入した。
うきうき気分で、自分の好きな曲をたっぷり詰め込んで星見時に聞いている。

いつも耳元に流れて来る曲は、主に「吉田拓郎」「南こうせつとかぐや姫」などの70年代フォークソングだ。聞いていると、当たり前のように何の違和感も無く私の中にしみ込んでくる。あの頃と変わらない自分が嬉しかったり寂しかったりする。
長い髪にベルボトムのジーンズをはいて、フォークギターを肩に掛けて、街を自慢げに闊歩していたころが懐かしい。まさに「青春」そのものだった。
あの頃の歌は、詩も曲も素晴らしい出来のものが多い。時代の流れと言ってしまうのが寂しいが、今時の歌は、今をときめくだけの薄っぺらな内容で終わってしまっているように感じる。作り手、聞き手、どちらもの責任だと思うが...。

前置きはこのくらいにして本題に入ろう。

今年は、ふたご座流星群の極大日が新月なので非常にありがたい。しかし、一昨年はかなり多くの流星が見られたが、昨年は暗い流星が多くて、光害のひどい我が観測所では数個の流星を観測しただけに終わった。それだけに今年は期待通りに流れるのかと気になって、数日前から一人で観測して流星の動向を探っている。
インターネットで調べると、1時間に数個流れているとのことだが、私は、いまだにふたご座の流星に出会えていない。今年も暗い流星が多いのだろうか。そんな心配を吹き飛ばすような明るい流星を見たい。

9日は、夕方から空が晴れてきて、時間の経過とともに空も澄んできた。
日課の夜の犬の散歩時も、ほとんど空ばかりを見上げて歩いたので、犬の足を踏んでしまって、犬には大迷惑なことだったろう。
20時半頃から一時間、河原の観測所で寝転がって空を見ていた。東に見えている冬の大三角が似合わないような弱い寒さなので、長時間寝転んでいても何の苦痛もないのだが、引っ切り無しに通る車のライトにイライラが募る。
聞こえてくる好きな曲を小さく口ずさみながら空を見上げていたが、どんなに待っても流星の気配も感じられない。あきらめて風呂に入ることにした。

その後、電波観測を見ると流星のエコーがポツポツと出ていたので、淡い期待を抱いて再び観測所で寝転んでみた。
また空振りだった。

澄んだ空で瞬くオリオン座を見ていて、マックホルツ彗星のことを思い出した。
マックホルツ彗星は先日から明るくなってきていて、正月に見頃になるらしい。今は5等星の明るさで、条件が良ければ肉眼でも見えるとのことだった。
当然、我が観測所は条件は最悪で、肉眼では無理なので双眼鏡を向けてみた。場所は、オリオン座の足元のウサギ座の少し西の辺り。何度も双眼鏡の向きを確認しながら、少しずつ動かして探してみる。
「見つけた!」、モヤ状の弱い光を放つマックホルツ彗星を捕らえた。
双眼鏡の視線の真中に彗星を置いて、視線を外し気味に見ると星雲状に見える。彗星のコマが淡く大きく広がっているのが分かる。しかし残念ながら尾は見えない。
あわててデジカメを用意して、その勇姿を撮影した。

マックホルツ彗星の写真


帰り道、たつやさんとえみさんの部屋に明かりが点いていたので家の前に行くと、えみさんがパソコンに向かっているのが見えた。窓を叩いて合図を送り、顔を出したえみさんにマックホルツ彗星が見えていることを伝えた。

風呂上がりのえみさんが、シャンプーのほのかな香りを漂わせながら出てきた。しばらくして、いつも薄着のたつやさんが、マフラーを巻いて、珍しく完全な防寒対策をして出てきた。寒い日に薄着で「寒い寒い」と連発する姿と、今日はそんなに寒くないのに完全防備な姿が、ちぐはぐで笑いを誘う。さすが副会長、笑いのツボを心得ている。我が同好会の、好感度No1の役者だ。

二人に彗星の位置を説明し、ウサギ座からの探査道を示して双眼鏡を手渡した。
たつやさんは、シリウスからスタートして、視野を西に移動させて、すぐに彗星に到達した。
えみさんは、風呂上がりで顔まで暖まっているので、双眼鏡の接眼部に目を近づけるとレンズが曇ってしまって「見えへん」と苦笑していたが、レンズを拭いてあらためて挑戦し、ほどなく彗星を見つけた。

えみさんには、次回のふたご座流星群観測会までに「晴れ女」の気を十分に蓄えていて欲しいと願いながら、深夜の突然突発的彗星観望会を終わった。


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