私の会った不思議な人たち

「大阪で会った不思議なT夫妻」

NさんとSさんはASAHIネットでは不思議な夫婦として有名だった。I氏と初めて会った翌朝、梅田の噴水で待ち合わせた。Sさんは私を見つけて、「戸田さんですか」と近づいてきた。この時、「いえ別人です」と答えておけば、あの身の凍るような変態替え歌合戦等の阿呆なメールのやりとりはなかったかも知れないと思うと感慨深いものがあるが、それは後の話。夫妻には二人の息子があり、次男を乳母車に乗せ、S氏はまるで拝一刀のようないでたちであった。嘘だが。

私がかっぱ横丁には昨日行ったばかりだと言うと、夫婦は少し悩んだ末、絵を見に連れていってくれた。S氏はミロのリトグラフを気に入ったようであったが、結局買わなかった。少し前までジョン・レノン展を開いていたらしく、S氏はそれを見たかったようだ。で、いきあたりばったりに歩き、昼食はお好み焼。「お好み焼やったら、あそこの方がよかった」とS氏。そう言えばS氏は食べ物屋には精通しているらしく、その後大阪へ行く度にも食べ物屋の話をあれこれ聞くが、私はあまりいいところに連れていってもらっていない。きっと職場の近所の喫茶店のウエイトレスさんと行ったりしてるのだと思う。話がそれた。

NさんSさん夫妻と歩きながら、筒井党の人達のこと、T家の性生活(の話はなかったと思う)、I氏のこと、当時船団に書かれていた百物語のことを話した。私の書いた話の中に腰を捻る描写があり、S氏は歩きながら、「こないな捻り方かな」と歩きながら腰を捻っていたのはとても恥ずかしかった。なんばまでは歩いたはずがないので、多分地下鉄に乗ったのだと思う。グリコの看板の前で写真を撮った。その時に撮った中の一枚は「パソコン通信」誌に私が会議室紹介を書いた時に使ったのでした。私の横に少しNさんが映っているヘンな写真。

黄金仮面が歩く中をうろうろし(S氏は「黄金仮面と一緒に写真撮ってもろたらどや」とおっしゃってた)、S氏が昔よく行ってたラブホテル街を指さしたりしたあと、鶴橋へ行った。焼肉屋の前やチマチョゴリを売ってる店で写真を撮り、キムチをみやげに買って涙のお別れであった。キムチはとてもおいしく、その後、大阪へ行く度買っているのだが、帰りの近鉄車内でほかの乗客に嫌な顔をされるような気がするのはなぜだろう。