縮刷版98年10月中旬号


【10月20日】 さらにメディコム・トイのキャラクターアクションフィギュアの「鉄人28号」には11月下旬に何となんと何と「ニセ鉄人」こと「カロリア鉄人」がたったの3000体限定で2800円のお値段で発売されて腹に輝く「K」の文字ともどもその白い魔人ぶりを発揮してくれちゃう、って話は本筋とはまーったく関係なかったりするんだけど、同じメディコム・トイが11月に発売する「蒼天航路」の曹操人形は、顔もリアルなら甲冑バージョン、宮廷服バージョンとも服装が超リアルで特撮やらアニメやらのキャラクター・フィギュアを見慣れた目にもすっげーキャッチ。9800円のお値段はやっぱりシカジカでかつ小中さんシクシクな「トイザらス」限定だったりするのが難だけど、ゲットしてまるで絶対損はない。とりわけ宮廷服バージョンは1000体限定だから、ファンな人は早めのゲットをお勧めしまーす。ブロスナンそっくりなジェームズ・ボンド人形もあるでよ。

 今こそ復活の狼煙よ上がらん。惜しまれつつも俗世を去った「WIRED」日本版のスタッフがなおいっそうのパワーアップを引っ提げて卑俗世間に到来だぁ。始まる戦慄のトウキョウ・デジタル・アンダーグラウンド、闇にボワーッと輝くトリニトロンの光の影で蠢(うごめ)く悪を見方に引き入れて、群がるゴロちゃん振り払い我ここに新たなる出版の金印山葵を打ち立てんと欲する男の魂の叫びを聞け、そして集え。ただしやっぱりおそらくたぶん、仕事の楽さもお金の裕福さも一切の保証はされないよーなのでそこんとこ心しましょー丁稚希望の貴兄貴姉。まるで野麦峠な境遇に陥っても、大昔の武士道を思い次なる文句をとなえれば、いかな苦労もきっと貴方にとっての新グロモントはチオビタドリンク風邪に改元喇叭のマークは征露丸。とにかく何らかの助けとなるであることよ。「月尾よ我に七難八苦を与え、たもうな」。

 静岡県は燃えているかは置いといて適当に仕事。前に何度も書いている「ゴールドコレクションカード」を大宣伝する記事を書き、タカラが「リカちゃん」に続いて今度は男児向けに一発当てよーと狙っている「ミクロマン」の話を書き、「たれぱんだ」が何故か女子高生とかに人気ですねえってな話でタカラの広報と盛り上がり、「スーパードール・リカちゃん」は視聴率的にはテレビ東京らしくヒトけたで苦しんでいるものの「なかよし」の漫画には投稿がガンガンあって感触が好いってな話をタカラの広報から聞き、目の前で「コーリングリング・リカ」をチンカンコンカンと鳴らしてウケを取り、「ガサラキ」の種ともこさんが歌うエンディングテーマのCDは大手町では1日早くは手に入らないことを実感し、そうこうしつつ適当な時間になったので家へと帰る。「夕刊フジ」は斉藤陽子が白チラ写真の掲載でファンなヒトはラッキーでした。貰って帰れば好かったかなー。

 帰宅して見るは「スーパードール・リカちゃん」の第3話。冒頭から眼鏡っ娘なシスター聖美の登場に胸を熱く焦がし(声は横手久美子さん、って人。可愛いくって可愛くってどっとはらい)、私服姿の香山リカちゃんが釣り針に引っかかって持ち上がった姿に真下へと行って見上げたいとの衝動に駆られ、来週の予告編に登場した魔女姿の香山リカちゃんのキュートさに心臓を爆発させて死に絶える。嗚呼。謎めいた設定を第3話に至って未だ説明し切れていない点に視聴者の不満も募るかもしれないとちょとだけ心配するけれど、半年を放映期間として第1クールのうちに何とか設定にケリをつけ、残る2体のドールも出してさあ闘いの始まりだ的展開へと持ち込むんだろーと考えれば、来週はともかくとして第5話からしばらくが、きっと展開において重要な回となるんだろー。要注目求視聴率。アイキャッチのデフォルメリカのぴょんぴょん、大好きでーす。


【10月19日】 庵野秀明さんよろしく「サッポロポテトバーベQ味」なんかをつまみながら「ジャックダニエルズ」をかっぱんぱっぱん飲(や)りながら、「吸血姫美夕」のLD−BOXなんかを見たりしているうちに酔っぱらって気を失い起きたら朝だ。目覚めが心地よいのは二日酔いとは無縁の肝臓の強さ(あるいは弱さ)所以のことで、パッチリとした目玉に再放送中の「スレイヤーズNEXT」がガーブの消滅とフィブリゾ(だったっけ)の登場を演じている様を焼き付けつつ、メールチェックで「ガサラキ」の戦車戦描写の奥深さを教えられつつ回しして(名古屋弁?)会社へと向かう。関係ないけど中田くん初勝利おめでとう。

 珍しく「AERA」を買うと巻末近くに榎本ナリコさんのカラー写真が掲載されていて石坂啓の次なる朝日漫画人化でも目指しているんやろか、なんてな邪推に胸を焦がす。しかし正面から撮った写真は案外と立派な体格の榎本さんが持ち主であることを、如実に示していてなんか意外。顎なんか以下略で以下抹消で以下自粛で以下消滅だもんね。「AERA」で気になったのは後東大で「万引き」と「カンニング」と「ポイ捨て」が横行しているって記事で、つまりはそんな事はしない東大生、って差別的な認識が全国民的にあるからこそ、雑誌に出るに足るバリューを持っているんだろう。これが某浜松の学校だったらどうだったか。某豊橋の私大だったら鼻もひっかけてもらえない。この半年で10人近くが退社しているのに真相が噂にもならない某工業新聞と、サンゴを削っただけで社長が辞める朝日との違い、ってことでしょう。無関係だけど前園くん初ゴールおめでとう。

 細い腕にはめた「コーリングリング・リカ」を「新しいGショックだぞー」とか言って自慢しながら会社でばこばこと原稿書き。「青の6号」を大宣伝するカコミ記事をかを書きながら、同じコーナーじゃあ最近アニメとSF映画しか紹介してねえなあ、なんて思う一方で朝日だったらきっと無理だったろーと、思い直して狭いながらも楽しいわが家、貧乏ながらもフリーダムな紙面の良さをちょっとだけ再認識する。でも影響力は朝日のそうだね1万分の1? 1億分の1?? 辛いねえ。適当なところで社をおん出て池袋の書店を散策、SFっぽい説明に高尾滋さんって人のコミック「人形芝居」(白泉社、390円)を買って読んで胸のいらいらをすーっと除去されすかーっと好い気分になる。

 アンドロイドを遊郭に売り飛ばしたりってなエピソードなんか、アトムが聞いたら怒りにお尻からマシンガンでもぶっ放しそーなシチュエーションだけど、作者の主眼をあくまでも人間性の快復にあると見れば、登場人物たちがアンドロイドとの別離を経ながら人間として成長していく姿がちゃんと描かれていて、前向きなスタイルにまなこを開かれとても優しい気分になれる。実は知らない作家さんだけど、絵なんか上手いしお話も達者なんで、これからがとっても注目株。同人誌なんかで活躍していた人なのかなあ。あるいは他の雑誌ですでにヴェテランだったとか。どっちにしてもこういう発見があるから少女漫画とりわけ「花とゆめCOMICS」チェックは止められない止まらない。おお「パタリロ」はもう66巻かあ。

 「新潮」の8月号は持っているけど2段組みの読み難さにイライラしたので単行本化を期に平野啓一郎さんの「日蝕」(新潮社、1300円)を購入、活字が大きくなって文字詰めもゆるくなっているので読み易さは100万倍であの難解に思えた文章が、すっすっとは行かないまでも少しづつ頭へと入って行く。ってもまだ冒頭を読んだだけなんで総合的な評価は雑誌掲載時と変わらず不明。帯にある「三島由紀夫の再来ともいうべき神童」との言葉に対する、23歳の兄ちゃんつかまえて神童もねえもんだとの思いもやっぱり変わってないけど、そうした外野な評価は別にして、単行本化を期に書評なんかで明確に論じられるようになれば、もうちょっと位置づけがはっきりしてくることでしょう。但し僕には回しては欲しくないなあ。

 護国寺の墓場の横にある著作権に関する団体であーじゃこーじゃと議論。帰りがけに聞いたら真夜中になるとトイレがガタガタいったりと、やっぱりアレが出るそーな。もしも彼らを精神的に追いつめたいならゲームショップのお兄さん方、彼らに仕事をどんどんと与えて真夜中過ぎまで事務所に缶詰にさせて窓の外を飛ぶ人魂や玄関先にやってくる唐傘や天上から降る大足や油を舐めるろくろ首とかに巡り合わせて、肝を冷やすのが戦略として肝要かとも思いますがいかがでしょうか。でも護国寺は講談社近いんで京極夏彦さん読んで来て「この世には不思議なことなどないのだよ」と言わせて落とすかもしれないから、やっぱり堂々と裁判の場で決着をつけましょう。


【10月18日】 土曜日の午後7時に気を失い気が付いたら日曜日の午前2時。あーあ折角の週末を無駄に寝ちまったぜとちょっとだけ悔やんだけど、元よりサタデイなナイトをフィイバァなんて無縁の暮らし、だけに寝るのは精いっぱいの娯楽だと考え直して良い気になる。逆に早起きは朝暮の不徳だとばかりに最近更新が鈍くて気に病んでいた読書感想文のページに新刊を1冊だけ書き足す。題して「パトリオット騒乱伝」(鳥影社)とゆー、全く未知な海原織江さんて人の書いた本で、帯に堂々と「ハイテンポな世紀末SFコメディー」と書いてしまう当たりにもはや、売れなくって結構との開き直りが見て取れる。

 がしかし、SF者にとってサンフランシスコがストリートファイターであってもSFはSF、反応しないのは遺伝子が許さない。だいたいにおいて鳥影社って出版社の小説に過去、真っ当な作品がなかったってな経験(2冊だけしか読んだことないけど)が、今度もきっと怪作に違いないとの思いに至らしめ、話の種に1つ是非ってなボランティア精神に駆られて、前にも確か1冊鳥影社の本を買った記憶のある旭屋書店は船橋東武店のレジへと、即座に運んでしまった。のであった。

 ところが。ってのは感想にも書いたから重複はさけるとして、これがねえ案外と意外に面白かったんですよ。アイディアとしてはどっかで読んだ宇宙人の居候物+エスピオナージなドタバタに巻き込まれちゃった物。けどなんか文体のテンポが良いんですよね僕的に。細かい設定がツボ入ってるし(ザッハトルテにジープにマンドラゴラ)、キャラクターも立ちまくってるし(特に奥さんのナターシャ奈々子さん)物語も美味しいところに落ちてる。エンディングが端折り過ぎでかつ在り来たりな点を嫌う人もいるだろーけど、読んでいる間を楽しい気持ちにさせてくれたから別にオッケェ、なんですわ。

 カップリングの短編「そこまで祟るか!」もキャラ立ちまくりなのはイクォールオッケェ! 主人公が誰なのか解らずエンディングが端折り過ぎて書き込めばまだまだ伸びる作家の締め切り(いつかちぎれて吹き飛ぶけれど)、スラップスティックにドタバタなラブストーリーが出来たかもしれないと、思いややちょっと残念がる。1400円は高いかなあ、ハードカバーとはいっても214ページしかないし。まあマイナーな出版社だから仕方がないか。しかしやっぱり誰なんだろー海原織江さんてプロ? それともただのアマ?? 知ってる人プリィズ。

 朝っぱらからアニメ三昧まずは「ポポロクロイス物語」だ。をを白川隆三さん家のSPE・ビジュアルワークスは「はれときどきぶた」「るろうに剣心」が終わったと思ったらこんな作品を作っていたのか知らなかったぞ。けどすっげえ良い出来なのは相変わらずで美術にしても動きにしてもお話にしてもどれもが朝の早い時間にやるのはもったいない出来、「とんがり帽子のメモル」くらいには(ってことはやっぱりすっげえ)話題になってもおかしくない、けど夕方じゃあやっぱり数字はとれないよなあすっげえ地味だし。来週も見たいけどちょっと早起き辛いしビデオは「ガサラキ」撮らなきゃいけないんで使えないし。まあ起きられたらまた見よう。

 で「ひみつのアッコちゃん」を初めて見たらいきなり「テクマクマヤコン、バニーガールになあれ」と来たもんだ。子ども向けの番組でバストもたわらなバニーガールの登場に、おじさん思わず目を見張ってしまいました。ご本人からして「やりすぎだわ」とか言ってくれちゃう展開は、だけど大将による下から3度もバニーガールを舐める絵とかに大人の願望が見事に東映、じゃなかった投影されていて、こんなエピソードが毎回展開されるよーなら、イマイチ不人気な「アッコちゃん」だって即座に爆発火の玉な人気を獲得できると言っておこう。「テクマクマヤコン、コスプレイメクラのコンパニオンになあれ」、とか。

 しかし許すまじ台風のせいで居住地域が2度にわたって停電。その度にクリアされてしまうビデオの時刻を合わせGコードを入力して「ガサラキ」の放送開始に備えるが、あと13分と迫った9時17分に3度目の停電に陥りやがってしばらくまっても回復せず、呆然としながらテレビの前で待つことおよそ30分、ようやくにして通電が再会した時にはすでに、第3話の放映はBパートへと突入して前半にどんなドラマがあったのかを、ずっぽりと見逃してしまった。能な兄ちゃんは出てきたのかミハルは出たのかお兄さまな妹は。

 見たのは戦車と相手のロボットとの実にリアルな(ってもロボット戦にリアルな記録なんて存在しないんだけど)戦闘シーン。けどミリタリーな人たちだけにとってのツボじゃなく、パンピーな僕にもその緊迫感そのリアル感が伝わる描写で、作り手の拘りが強く感じられてお話の進まなさをもカバーして強く納得させられる。ミサイルが真っ直ぐじゃなくって傾いたまんまで飛んで行ってドッカンと当たる絵とかってすっげえ、んですよねミリタリーな人? でも次はお話も進めてね。あとサンライズには関係ないけど停電だけはご勘弁。

 午前10時になって世間が目を醒ましたので出かけて松屋でご飯をたべてデパートにある本屋を舐めてそれから玩具売場を散策。第1話の放映をセットにしたディスプレーで居並ぶ「スーパードール リカちゃん」のグッズから手持ちの「スーパドールナイツ リカちゃん」に合ったカラーの「コーリングリング・リカ」と、それからシャボン玉発生器「バブルシューター」をさも娘あたりに買って返るお父さん(長髪髭面よれたジーンズでも)、ってな顔をして購入し、自宅に帰って早速遊ぶ。子供向けなんで結構キツいんだけど「コーリングリング・リカ」、それでも手首細いんで素腕ならなんとかマジックテープが止められる。ブルーワーカーを使わない貧弱な私を誉めてあげたい。

 それから「バブルシューター」はまるで釣のリールみたいな形とハンドル、だけど注ぎ口から1・5倍に薄めたシャンプー液をちょっぴり入れるてハンドルをグルグル回すと、口からプクプクと小さなシャボン玉が吹き上がってお風呂場をバブリーな雰囲気に変えてくれる。最初は薄めすぎでうまくいかなかったけど、説明書を読めば誰でも家で杉山兄弟(シャボン玉の有名な人、らしい)が出来まーす。小さい容器にシャボン液入れて「バブルシューター」と一緒に持ち歩こうかしら、んでもってゼネコンとか銀行とか大蔵省とかアニメ会社の記者会見の席で、裏のありそーな美味しい事を言う発表者に向けて「バブル退治ーっ!」とか言って(アニメでそー言うのかどーかは知らない)発射して、頭や顔をシャボン玉まみれにしてやるんだ。ますますの人気沸騰で超満員間違いなしな週末の「おたアミ」でやり逃げするか?

 昼間が長いんで久しぶりに「ブックオフ」までけった漕いで遠征。いま方言出ました。100円均一コーナーで数少ない同窓生作家のよしみで酒見賢一さんは「聖母の部隊」をハードカバー(生頼範義画伯が表紙だ)に新書版(近藤勝也の表紙ね)の両方とも救出、っても既にして持っているのでSFオフでもあったら流そう1円からで良いですがや。あと西炯子さんやらを100円で買ってあればと思ってかがみ・あきらさんを探したがもう無いみたい。人気が出たのか人気が出ず沈んだのかどっちなんだろー。モリタカのビデオもあったけどちょっと高い(っても1550円だけど)んでパス。しかしますます広がるブックオフの輪がやがて新刊屋やら出版社との摩擦を引き起こす可能性ってあるんでしょうか著作権関係のエラい人プリィズ。


【10月17日】 メディコム・トイのアクションフィギュアの「鉄人28号」にはモノクロだった放映に合わせて「モノクロバージョン」ってのがあって「トイざらス」だけで売ってるんだよって話は本筋とは関係がないので置いといて、朝っぱらからいきなり金曜深夜に移動してやがった「DTエイトロン」を録画で見る。1人おきに同じ人が走って(歩いて、立ち止まって)いくモブシーンを久々に見ました「アキハバラ電脳組」以来か? いや別にそれは気にはならないんだけど肉体に乗り移ったデータな人がいきなり「ぬらりひょん」になってしまったのには吃驚でした。お話はあんなもんでしょう。残り3作、まあつき合ってあげましょう。年明けには再放送だって? それはちょっとつき合えないなあ。

 まんま「突撃! パッパラ隊」ってのを見る。先々週から始まってたみたいだけどチェックし忘れてましたわ。エニックスの「ガンガン」あたりに連載されている原作らしいけど知らないし実はエニックスの単行本って1冊も買ったことがない(「パプワ」も持ってない)のでよく知らない、が「アニメージュ」によればホームページを作ってる熱心なファンもいるらしーのでそれなりに人気があるのでしょー、事実アニメ化もされたって事で。絵的にはともかくドタバタのテンポ良いんで見ている時間は退屈はしない作品ですから好きな人は見るのが吉、でしょう。

 まだ3話だけなんで他にもまだまだいるぞっ! とお叱りを受けるかもしれないけれどとりあえずランコと江口夏海はオッケェです。しまった今日から放映開始の「守護月天」を見忘れたぁ、こっちもエニックスの「ガンガン」連載で人気はたぶん「パッパラ隊」を上回ってるんじゃないかと思うけど、表番組が「飛べイサミ!」の再放送なんでキツいかも、俺的に(スパッツ万歳!)。けど土曜日はエニックスの日ってことでフクシマな高笑いが頭に響いてヤダなぁ。

 前夜に見た「AXEL」で田中麗奈様さま様がご出演していたのを記念して新宿へと「がんばっていきまっしょい」を見に行く。横で快楽亭ブラックが星4つだか5つだかを出していやがった「カンゾー先生」もやっていたけどなっちゃん出てないんでパス。解りやすい選択ですね。上映時間までを横のファーストキッチンで最近登場な海老チリ饅頭を挟んだバーバーと袋の中でシャコシャコ混ぜてチーズがたっぷりかかったポテトを珈琲といっしょに流し込む。このアラカルトはいったい何国風か? と考えると胃がひっくり返りそうになるけれど入ってしまえば皆同じ、出るときにいたっては全然同じなので気にしない、けど海老チリは珈琲にはあんまりあわないなあ。

 合間に石ノ森章太郎さんが自分の人生を語り下ろした「絆」(NTT出版)を読む。誰もが思い出深げに語るトキワ荘時代も石ノ森さんにとっては決して楽しい時代ではなかったことや(それは肉親に深く関わることとして)、自らの体を蝕む病魔の正体に実はうっすらと感づいていたこと(それも極めて正確に)など、今はじめて明かされる的話があって章太郎の事なら何だって知ってるってゆー生粋な石ノ森ファンも改めて読んで多分損はない。「サイボーグ009」の完結に向けて実に意欲的だったこと、その構想のいったんが少しだけ明かされていること、にもかかわらず意志半ばにして逝かなければならなかった事実がやっぱり残念でならず、せめて息子が年末から来年にかけて取り組みたいと言った構想のとりまとめ作業に、今は心底期待する。メディアファクトリー金出してやれよー。

 まるで河原の土手に座って河川敷に立てられたスクリーンを見るよーな雰囲気の、斜度がきつい座席に座って始まった予告編を見る。結婚を控えた田舎町の教師がアカデミー受賞の教え子に「彼はゲイだった」と言われてしまったが為に大騒ぎになる「イン&アウト」が人気で笑い声も起こっていたから存外ヒットするかもしれない。さて本編は相変わらずのなっちゃん炸裂で、2度目の観賞でストーリーを知っててややもすれば薄まる感動気になるテンポをカバーして余りある。美少女軍団ではダッコ役の真野きりながやっぱり気になる俳優、なのであれば「ユメノ銀河」をどっかで1度見てみよー。主役を張った塚本晋也監督の「BULLET BALLET」ってもう公開済み? グリーナウェイの新作にも出ているそーだからやってるんなら見てみてー。
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【10月16日】 2時間ほど寝て真夜中に目覚めて買ってきた森高の「見て」を見る。あっパンツが見えた、ってそれしか見る場所ないのか? ないのだ! 嘘ですちゃんと歌も見てます踊りも見てますやっぱりこの頃のモリタカって”モリタカ”そのものだったなあ。ついでに「古今東西」も見る。だんだんとスカートが長くなっていくのが解って比例するよーに哀しさも増していく。すでに持っている「ロック・アライブ」ではもはや楽しみは歌とお顔と脚線美くらいしかなく、その後に至ってはもはや歌すらの楽しみじゃなくなっちゃうしぃ。

 それでも「ファミ通」のレビューを見ると新作ソフトの「サファリ東京」は結構評判良いみたいで、「森高ファンなら買い」とかって書いてあるし、いったいどの当たりの森高ファンを対象にしているのかが解らないのが難だけど(つまりはジャンルだった”モリタカ”を評価している僕みたいなのが対象になるのか否か)、アイドル時代の呪縛を抜けだしより広いファン層を包含した”森高”を確率した森高千里の偉大さには、やはり敬意を払うべきなんだろー。あの歳で(何歳なんだ?)パンツもねえしな。ねえこともないか。いやはや俺もオヤジだなぁ。

 また寝て起きて蕨へ向かう。薇を摘むのである。嘘である。蕨と書いて「わらび」と読む地名があるなんて実は、東京に(千葉だって)出てくるまでさっぱり知らずそもそも読めず、聞いていったいここは何だそこはどこだと頭をかしげた記憶がある。もしかして大平原にはてしなくワラビが生えていてご飯は毎日ワラビのお浸しでときどき土筆とゼンマイと筍も食べさせてもらえる野草の王国なんだろーかと、まあ冗談半分で考えていたら実際に降り立った蕨はちゃんと街だった(蕨市民よ許せ、いる?)。

 駅前には3階建の結構な規模の本屋もあるしスーパーには篠原涼子が宣伝やってるグンゼは「男のパンツ」も売ってるしゲームショップもあるし松屋だってある。東京までは30分もあれば出られるし赤羽で乗り換えれば池袋にだって新宿にだって簡単に行ける土地柄は、住んで悪い場所じゃーないけれどでもやっぱり地名がねえ。地元に返って「あんたどこ住んどるの」と聞かれた時に「わらびだがね」と応えた時に返って来る言葉の何と予想されることよ。「ド田舎みてゃーな地名だがね」。大都会まで数十分の場所を捕まえて田舎呼ばわりする名古屋人をお前は偉いぞ。勿論名古屋人は世界のどこよりも偉いのだが。や。

 駅前で取材相手の人と落ち合って会社へと連れていってもらう。例の0・25グラムの小さな純金片を張り付けたカードを作っている印刷会社で、こないだまで開かれていた「東京ゲームショウ」で売られていた「ときめきメモリアル」やら「サイキックフォース」やらカプコンの一連のシリーズの「ゴールドコレクションカード」を直に手にとって見せて貰った。意外だったのがその印刷の乗りの良さで、前に見たオリンピックのカードはちょっと発色が淡くなんだかなあ、だったのに今度のとくに「ときめきメモリアル」の13枚といったら、どれもしっかりと色が出ていてテレホンカードなんかの色とまったく差異はない。おまけに絵柄はすべてこのカードのための描き下ろしで13人すべての全身像ってのはたぶんそれほどなかったんじゃなかろーか。いやファンじゃないから知らないけれど。

 残念なことにユーザーへの告知が全然行き渡らなかった関係で、「ゲームショウ」ではそれほど(それなりにしか)売れなかったらしいけど、作ったこの会社としてはあくまでもテストでこれからずっと「こなみくる」当たりで限定で作った部数だけは売って行きたいと思っていたのに、何故か「ゲームショウ」で販売に当たっていた売り子さんが、「ショウ限定」とかって売り方をしてしまった関係で閉幕後の今果たして売っても良い物か否か、会社としてはちょっと迷っているらしー。

 いや別にカードは潰して金片だけ取り出せば会社としては問題はないんだけど、せっかく作ったカードでそれもすべてオリジナルデザインとあって、今のままだとキャラクターが可哀想だし、何より「ゲームショウ」で売れた数十部のみが、極度にレア化する可能性があってそれはそれで困った事態になりかねない。ってことで僕は違うからどーでも良いんだけど(とはいえ実物の出来の良さにちょっとだけ心揺れ揺れなんだけど)、ファンな人はコナミあたりをつっついてイベントでも良いし直営店限定でも良いから手持ちの分の放出を強く呼びかけよー。「AMショー」に「キャラクターショー」限定と堂々と書かれたスタンプシートを売ってるんだから構いやしないよね。

 南浦和から電車で池袋へと出てパルコに西武を散策、西武は玩具売場が綺麗になっていてバンダイな製品ばかりを集めたブロックと、タカラ関係が集まったブロックが通路を挟んで向かい合って激しいバトルを繰り広げていたよーだけど目には見えない。タカラのブロックでは今が旬だ絶対旬だな「スーパードール リカちゃん」関連製品が山とあって欲しまるけれども近所の東武でだって売っているから荷物になるのは勘弁と見送る。「ドールナイツ」と「スーパードール」は3種類とも置いてあったし、腕輪も3種類あって一応はすべてが揃いそう。新宿の「さくらや」ホビー館には「スーパードルナイツリカ」だけなかったからなあ。

 あの一部に何故か超人気話題沸騰中な「ふわふわリカちゃん」(だったっけ?)も数あって愛くるしい表情とまるでミトンな手のひらが、男心を誘って止まない、ああ頬摺りしてえぜ。アニメがまだ2話までで子どもの食いつきがあんましだけど、当然の如く話題沸騰になると確信しているからにして、品切れを予想してファンなら早めのゲットが肝要じゃねーかと思うぞ。本棚のネジクギに手の磁石を張り付けてスパイダーマン状態になっているわが家の「スーパードールナイツ リカ」のために、早いとこ「コーリングリング」を買ってこなければ。


【10月15日】 皮ジャンはもー届きましたかな「ナイトメア・ビフォア・クリスマス」のキャラクター・グッズに新機軸が登場、っても人形とかTシャツなんてありがちな品物とはちょっと違う、何せ1つの値段が5万2000円と皮ジャンほどじゃないにしても結構なお値段、かつ街に持って出るにはちょっとはばかられるくらいの大きさ形状をしていて、持っていることを自慢出来る場所っていったら雪山あるいは船橋が誇るスキードーム「ザウルス」くらい。それは何だ、って今さら小出しにする話でもないね、そう登場したのは「ナイトメア・ビフォア・クリスマス」の絵柄が描かれたスノーボードなのですね。まあ持って歩いても結構格好良いかもしれないけれど。背中のジャックとスノボのジャックがおそろいってのもキュート、ですね、どーですか。

 発売したのはキャラクター・マーチャンダイジングで鳴るバンダイグループのユタカってんだから、つまりは普段から手がけている仕事の延長線上に位置する商品って事になるけれど、いくらキャラクターが人気だからって、スノボファンとはあまり被ってない(と思うけど)「ガンダム」とか「ウルトラマン」ってキャラクターを持って来ないあたりがちゃんと考えているとゆーか。ちなみに同時発売されるのが「デビルマン」と米国版「GOZILLA」って当たりが、あーゆースポーツを楽しみそーな人種の傾向を押さえてますね。もらった写真は「ナイトメア」だけだったから「デビルマン」が例えばTV版の緑のデビルマンでそれも草ナギくん演じる実写版じゃないとゆー保証はないけれど、それはそれでウケるかもしれない。「GOZILLA」はなぁ、すでにして人々の記憶から排除されてしまた感もあるしぃ。

 傾向によってキャラを使い分けるってのがキャラクター・マーチャンダイジングの基本とはいえ、あまねく幅広い層に受け入れられるキャラってのもあって、今や使われていないグッズはないとゆー「ハローキティ」や「ミッキーマウス」だったらスノボに登場したっておかしくないかもしれない。ただしスノボとゆー遊びの性格上、雪に接する面のキャラはつねに雪に削られバインディングを付ける表面は常に足に踏まれることになるから、使う側も畏れ多いしサンリオだって許可しないかもしれない(既に存在しているかどーかは不明)。「キティ」「ミッキー」のトイレットペーパーってあったら結構畏れ多いと思うけど、ミッキーの顔形をしたチョコとかをかじるのはオッケーなんだから、その最終的な始末をミッキーで付けさせるのも決して悪い話じゃない、ハズなんだがなあ。会社のヤツだったらトレペだろーと(以下自粛)

 似合ってる、って言えばメディコム・トイから12月に発売予定なのが「クイーンエメラルダス」と「キャプテンハーロック」のメタルフィギュア。松本零士さんのあの美麗な筆致もそのままに、絵から抜け出して来たよーなエメラルダスとハーロックの立像で、高さこそ14センチとか15センチと小さいけれどダイキャストだから重量感は結構なものになるだろー。色は金と銀があって2つ色違いに買えば金銀ショーだってお手の物、ってそれは宇宙海賊への冒涜として撃ち殺されちゃうからやらないけどね。値段は確か7800円かぁ。ちょっと前には「銀河鉄道999」のメーテルのフィギュアもメディコム・トイから商品化されたし(服を脱がせるとどーなっているかは不明)、松本キャラはますます人気沸騰の兆し。ここは1つどっかの不動産屋さんに頑張ってもらって、1分の1「男おいどん」の下宿(ばあさん、とりさん、さるまたけ、さるまた付き)を再現して戴きたいもんです。あたしゃ住むね。

 横浜は仲町台とかって所にあるナムコの事務所で取材。本業をはなれて例のギャガ・コミュニケーションが満を持して送り出すフルCG3Dフィギュアニメーション(面倒くせぇ言い回しだなあ)の「VISITOR」について完成披露試写に集まっていた大多数の背広組のほとんどが理解できてなかった事を知る。まあ確かにもうちょっとファンタジー調とかスペオペ調、ラブコメ調、トクサツ調だったら解りやすかったかもしれないけれど、いきなりのハードSFチックはキツかったかもなあ。しきりに「売れますかねえ」と悩むので「大丈夫です、売れません」と身も蓋もない言い方はせず、「SFファンなら大丈夫ですよ」と言うと広報関係の人は「SFファンて何人くらいいるんですかぁ」をいきなりの核心を衝く質問にたじろぐ。「SF大会には1000人くらい来ましたねえ」と応えるとなおいっそうの沈滞した空気が……SFばんざい。

 しかし無茶苦茶のライセンシーを分けちゃってるのがこの「VISITOR」で、例えば本編の映像ソフトですら、最初の放映は」WOWOWでDVDはパナソニックデジタルコンテンツから出てLDは当然ながらパイオニアLDC、でビデオはレンタルがアミューズビデオなのにセルがナムコといった具合にてんでバラバラ。値付けもそれぞれのライセンシーがそれぞれの事情で行うものだから、DVDが4500円なのにLDが5700円と目茶高く、んでもって予定ではビデオは3000円を切るあたりになりそーとユーザーを惑わせて仕方がない。せめてLDとDVDくらいは同じすれば良いのに。適性に応じた配分と言えば言えないこともないけれど、聞くとプロモートはギャガさんやってくれず、それぞれの発売元が独自に展開していく事になっているとか。映像ソフトなんて同じ媒体に広告とか宣伝とかやんなきゃいけないものが、この場合だと4社がそれぞれに持ち込むのかなあ、不合理だなあ。

 権利商社としてのギャガとしてはそれが正しい対応なのかもしれないけれど、手前んとこで作った映像ソフトなんだからもうちょい仕切ってもよさそうなものにねえ。ただでさえ小難しいとか意味不明とか言われてしまいがちなタイトルだけに、仕切の悪さが訴求するメディアへとプロモーションを行えず結果としてソフトの売上に結びつかないとゆー事態を招きかねないだけに、残る数カ月の間で何とかひとまとめにしたプロモーション戦略の立案と実行を望みたい。知らずに終わる人が結構いるんだろーなー。まあ見なくたって死にはしない程度の作品ではありますが。関係ないけど(ちょっとはあるけど)最初にこの「VISITOR」の会見を見た時にギャガ側のプロデューサーとして出ていた山地浩さん(「エコエコ」とかやった人ね)、会社を辞めて消息不明なんだってぇ。カルトな作品群がギャガから生まれたその原動力みたいな人だったらしいから、どこでも良いから復活して戴きたいもんです。

 近所にあった「ブックオフ」で安かったので森高千里様さま様の古いライブビデオを2本ばかり購入、ああこの時代の森高は良かったなあ、それはコスチュームはもちろんだけど楽曲の良さも含めてのこと。身も蓋もない歌詞と心地よい斉藤英夫のメロディーラインとそしてあのビジュアルが重なった所に生まれたキラキラした空間は空前にして絶後の存在であった。嗚呼あの頃がなつかしい、秋葉原に行けばすべての店頭のモニターで森高が歌っていたバブルの余韻も残ってはがれ掛けたメッキが鈍く妖しく輝いていたあの時代が。戻って仲町台の駅を散策、地下鉄の線路をはさんで片側に2軒、反対側に1軒それなりの規模の本屋があってこれで一体商売成り立つんだろーかと訝る。品揃えもほとんど同じだし(文庫コミック雑誌あと攻略本に文芸がちょろり)。仲町台本屋生き残りダービーに、かける馬は果たしてどれ? 個人的には横浜に向かって右側にある文具売場も併設の本屋が勝つと思うけど、ナポレオンノベルズとかも売ってたし。


【10月14日】 そーか長嶋一茂は極真で青帯で決して格闘技のド素人ではないんだな(10月12日付参照)訂正しよう。がしかし解説に登場した人をいきなりどつき、解説を加えているのに「わかるんですかあ」とチャチャを入れる態度はやっぱり許せん。許せるかい目上のゲストをイジるスポーツキャスターを礼節が大事な格闘家の人たちは。単に中村アナとつき合っていることへの嫉妬心からやっかんでいるんぢゃないぞ、ないぞ、ないぞ。あんまし説得力はないなぁ。

 さても実はこっそりとロフトプラスワンの「ガメラナイト」を入り口付近に座ってのぞいていたのですが、同じ日に見た2度目の伊藤和典さんは昼間とは違ってリラックスした雰囲気で、「ガメラ3」のシナリオを書くのは真っ暗なトンネルかどっかを中をときどき切れ掛かる懐中電灯を手にもって出口の見えないままうりゃうりゃしていたってなくらいに大変だったってな事を話してくれました。で、超シリアスを3作も続けたんで次にもし機会があれば子どもが見て楽しい昔ながらの「強いぞガメラ」をやってみたいってな事を話していたけど、果たして実現される日は来るのでしょーか。「大魔人inメキシコ」よりは早いかもしれんが。

 真夜中とゆーより明け方に近いアニメ「ジェネレイターガウル」を見る。なんであの女子、相変わらず頭に「N2爆雷」のっけてますか。あれってあの時代のファッションか何かなんしょーか、未だによく解りませんがや。妖しい女性に胡乱な男性の登場で謎めいた展開が見えて来たとは思うけど、敵が何でそもそも彼らが何なのか未だ解らない部分も多くって、そんな中をガウルほか登場人物たちのラブコメチックなエピソードを頼りに、しばらくは見続けることになるんだろー。ジェネレイトする時のガウルの目玉がすっげー怖いけど先頭シーンの迫力とかってのは往年のタツノコアニメのパワーを感じさせてグッド。エンディングアニメーションの力抜け具合も超グッド。ますなりこうじっぽいけど違うみたい。もっともっともっと大勢の人たちに見てもらえれば良いんだけど、何せ時間があーだし放映局もこーだし、辛いねえ。

 やっぱりぶちキレる。そー来るとは思わなかったよおじさん1本とられたなあ、あっはっは、って笑ってる場合じゃない原稿ゼロの状態から慌てて200行ばかりを積み上げて記事にして出す。昨日より少ないからたいしたことねーな。キレたんで早退して(違う)メディアボックスへ「愛のトリートメント」ってタイトルの映画の試写に行く。受付でお兄さんお姉さんが昨日見た是枝監督の「ワンダフルライフ」をどーやって宣伝したら良いんだろーかって話してて、死を扱った内容だけにタイアップが取りにくいなあなんて事を言ってて、だったらやっぱり葬儀屋さんと組むべきなんじゃないかなと素人的に考える。だって人生の1番美しかった思い出を映像にして見せるってエピソードだもん、葬儀社でそんなメニューを作っておけば、生前に「俺の思い出を残しておきたい」って考える金満家じいさん資産家ばあさんの生前受注を取れると思うぞ。商売っ気が入ると映画の凛然とした雰囲気が損なわれるかもしれないけれど、それでも観客が入って見てくれる人が多ければ良いと思うぞ。今のままだと見られる可能性、低過ぎるもんね。どっかの葬儀屋さん、どーですか。

 さて「愛のトリートメント」だけど端的に言えばコスプレイメクラの姉ちゃんたちが自律していくドラマ、ってんでしょーか。いやそこまで身も蓋もなくはなく、もうちょっと高尚な内容は含んでいるとは思うんですが。舞台となるのは高級なお客さんしか扱わない娼館で、そこにいる3人の女性がマッチョなおっさんに芸術家気取りのおっさんに老人の爺さんに(当たり前だ)ほかいろいろなお客さんたちの奇妙な女性に対する接し方を描きながら、男性のどぎつさをえぐり女性のフトコロの深さを讃える。出演しているのは「ティコ・ムーン」で赤い頭が印象的だったジュリー・デルピーほか。アメリカのどっかの大都会に輝くネオンや夜間照明の美しさが光る映像だったとは思うけど、物語の最初が全体に淡々としていて途中でしばし気を失ってしまった。エンディングに至る盛り上がりはそれなりだから、テーマ性を噛みしめつつ幸せになる女性たちの笑顔にとりあえず喜ぼー。公開は来年とか。タイアップはやっぱり聖コスプレ学園か?

 フジテレビで始まった「タブロイド」を見る。ええ話やねえ新聞記者の鏡やねえファンタジーやねえ。つまりは綺麗にきまり過ぎていて実状を少しでも知った人だと背中がこそばゆくて見るのがきっと辛いってことね。はっきり言ってタブロイドは「売れれば良い」んです、そして一般紙も「売れなきゃダメ」なんです。今世間の話題になっている和歌山の毒カレー事件に関連する報道の、どこに一般紙とタブロイドの差があるのか。テレビのワイドショーと国営放送のニュースにだって大差のない現実を前にすると、政治に経済に社会に文化と、他にもっと報道すべきことがあるんではと訴える常盤貴子演じる女性記者の言葉はギャグにしか聞こえてこない。但し。「ヌードが1面」が大前提と認めた常盤がそれでも心を伝えたいと頑張る場面だけは、テレビの主張にタブロイドだって雑誌だって一般紙だって見習うべきだと思う。きょうび山ほどのヘアヌードがあふれる中で、何故ってのは読者もやっぱり知りたいところだからね。

 タブロイドは記者クラブに入れない、ってのは現実に照らせば講談社系の「日刊ゲンダイ」の場合であって、実は「夕刊フジ」は産経新聞の名前で記者会見に出ようと思えば出られる。媒体名こそ違うけど、実は「夕刊フジ」も「サンケイスポーツ」も「産経新聞」も出しているのは同じ産業経済新聞社、なのでドラマで「中央新聞」と「夕刊トップ」がいがみあうって構造は、ドラマならではの作り事だと思ってもらって構いません。まあ中には本紙のプライドを未だに信じる昔カタギの新米記者ってのもいるけどね。それからドラマでリストラの一環としてタブロイドを潰そうとする親会社の描写があったけど、これだけの不景気の中で広告出稿が減り部数が落ちている一般紙に対して、タブロイドは実は格好の収益源なのですとりわけ「夕刊フジ」の場合。そんなこんなで奇妙な部分もあるけれど、ドラマとしての面白さだけは保証を付けるので未だブンヤの仕事に憧れを抱く学生諸君は、タブロイドだって捨てたもんじゃーないってことを、見て知って情熱を燃やしてやって下さいな。少なくとも1日200行は書かされないし、ね。


【10月13日】 ぶちキレる。ので仕事は午前中でたったの250行分くらい(爆)を出しただけで早々に切り上げて徳間ホールで開かれた日本初のフル3DCGフィギュアニメーション映画と銘打たれた「VISITOR」の完成披露試写を見に行く。「アニメーション」じゃなくって「フィギュアニメーション」とはこれ如何に、と聞かれて当然だと思うから説明するといかにも人間ってなキャラクターをCGで描くとそれはもー莫大な費用がかかってしまい、かといって金をかけないと腕や足は丸太ん棒で動きは直線的、顔は卵ってなまるで美術で使うポーズ人形のよーな造形のキャラクターになってしまう。

 そんな悩みを解決するのが、人形のよーだったらいっそキャラクターを人形にしてしまえってな発想で作られた「フィギュアニメーション」。イメージはそうだね、「サンダーバード」をCGで描いたってゆーか、「Xボンバー」がCGになったってゆー感じで、これだと人間の細かな動きも柔らかい表情も描くことなく、フル3DCGのキャラクターを画面に登場させることができる。あの「トイ・ストーリー」が世界初のフル3DCG映画として登場した時に、それほど違和感なく見ていられたのも、たぶんキャラクターのほとんどが人形で動きにしても造形にしても人間とは違う、固くってもぎこちなくっても頭で「だって人形なんだもん」と認識できたからなんじゃないかと思う。いってしまえば「VISITOR」で採用された「フィギュアニメーション」って手法も、費用と時間を考慮した上で選ばれた”苦肉の策”ってことになるんだろー。

 実際、上映後のインタビューで「SFオンライン」から来ていた人がした質問に応えた徳田淳監督が、まずSF的な設定があってそれを短期間・低予算(2億円だそーだ)で実現できる手段として特撮でもなく美麗なCGでもない、「フィギュアニメーション」とゆー手法になったって事を話していた。だからといって決して”妥協の産物”と思いたくないのは、美麗なCGを使ったからといって、あるいは完璧な特撮を駆使したからといって仕上がる作品に必ずしも満足できるかとゆーとそうではなく、一方で素人の俳優を使い低予算で作った映画に感動できるって事が少なからずあるから、ですね。

 GAGAの会長でナムコの社長でもある中村雅哉さんがロビーにいたんで、ナムコが河原敏文さんといっしょに作っている例のフル3DCGアニメーションの先を越されましたね、ってからかったら、「そうは言ってもらいたくないという気持ちもあるんだがねえ」って言葉が返って来て、やっぱり世間一般にはそーゆー意識があるのかなーと思ったけど、何であれ作ってしまったもん勝ちな世の中、今回のプロジェクトをギャガとクリーク&リバーの支援を受けて実現させたcom.ntの面々は大いに誇って良い。

 ましてや実際の作品を見終わった後では、文句の1つなんて言えるはずもない。最初は冷ややかに見ていた脚本の伊藤和典さんも「よくできました」の言葉を贈ったらい、ちゃんとした作品に仕上がっている。確かにCGは美麗ではないし、演出する側も慣れてはいない。長めのセリフの場面で口の部分だけが小さくパクパクする3DCGのキャラクターが映りっ放しになるのは見ていて決して楽しくはないし、歩く場面で歩いているよーに見えない、体の重さが画面から伝わってこないとゆー難点も見てとれた。すべてのフレームを描かないと成立しないからなのか、手を挙げるにしても足を踏み出すにしても、コマを飛ばすよーなセルアニメ的なスピード感がCGのキャラクターだとあんまり感じられなかったのも気になった。

 まだ「サンダーバード」的なスーパーマリオネットの方が、見慣れている分そこに生命感なりスピード感なり躍動感を感じられたと思う。でも今時の子どもが仮に「サンダーバード」を見てどう思うか。「だっせー」と思うかもしれない。むしろゲームとかで見慣れている3DCGキャラの方に、感情を投影できるのかもしれず、だとしたらまさしく「VISITOR」は新世代のための「フィギュアニメーション」として、十分に受け入れられる素地を持つと言える。エンディング近くに登場する宇宙服姿の望月リラちゃんのお尻はあれでなかなか柔らかそうに表現されているしね。

 何より物語に圧倒される。会場で見かけた添野知生さんも認める(ってことは堺三保さんもオッケーか?)「ハードSF」な設定と、その設定を存分に活かしたドラマが見ている人を作品の世界にぐいぐいぐいっと引っぱり込む。反物質をエネルギー源として扱えるようになった近未来、突如宇宙の彼方から現れた球状をした謎の物体「カーリー」(「神の鉄槌」から取ったんだってよ)が、フォボスにある反物質の貯蔵施設を飲み込み迎撃に向かった艦隊を潰して地球へと迫って来る。狙いは地球にはる反物質か、とすれば地球が呑み込まれるのも時間の問題か。そんな地球の危機に立ち向かうのは東京は赤坂だったかにある人材覇権会社のOLたち。仲間を集め科学者を募り最期はスミソニアン博物館(関西弁なんはなんでやねん)までをも見方に引き入れ、「カーリー」に挑むのであった、とか。

 最初は説明不足を感じた物語も、進むつれてだんだんと頭に入って来る。冒頭の6万5000年前の地層から発見されたサターンロケットの司令船の謎が、エンディングに向かうにつれて解明され、そして悲しいけれども希望の持てるエンディングへとなだれ込むにいたって、強い感慨を抱くことが出来た。重ねて言えば”次善の策”であることに変わりはない「フィギュアニメーション」、映像面で苦しい場面は多々あって倍の予算だったらどうだったろう、10倍だったらどれほどの作品になっただろうという思いはつきない。がこれが第1歩だとしたら実に大きな第1歩だと言っておこう。決して慈善家でもなく篤志家でもなく真摯な姿勢で「次が見たい」と明言しよう。ナムコも何十億円なんってイワトビペンギン野郎につぎ込まず、その10分の1でも徳田監督や小山孝彦プロデューサーにあげてやって下さいな。SF的にその方が絶対に嬉しい。

 続けざまに徳間ホールで是枝裕和監督の「幻の光」に続く作品「ワンダフルライフ」を見る。「SFオンライン」のメンバーはこっちには出ていなかったけど、一種のファンタジーっていえる映画だから機会があればそんなのが趣味な人に見てもらってレビューを書いてもらいたいですね。通産省の助成を受け日本自転車振興会からもらった4000万円のお金をもとに作ったこの「ワンダフルライフ」は、やっぱりな低予算さがにじみ出る、派手なセットもなければ特撮もなく、出演している俳優も有名人は谷啓さんと由利撤さんくらいで、素人もいっぱい登場するってな地味な映画だったけど、だからといってつまらないなんて事はまったくなく、むしろ強いつよーい感動をすべての観客に与えたて止まない、深いふかーい映画に仕上がっていて驚いた。エンディングのクレジットでノンリニア編集の第一人者・掛須秀一さんの名前があったから、編集はデジタルなのかな。

 新鮮な驚きをシュリンクさせたくないから基本的な設定もここには書かない。ただ1つ、自分の人生を振り返って1番楽しかった時を選ぶとしたらそれは何時か、をそれぞれい考えて映画館へと足を運んで欲しいと言っておこう。映画の中の小田エリカさんは結構ハキハキしてたけど、舞台挨拶に出た時は静かで寡黙な雰囲気。どっちが本当の小田さんなんだろー? もっといろいろな役を見てみたいですね。あと主役ともいえる望月隆役のARATAが初の演技にして完璧に役をこなしていて驚き。本業はモデルでデザイナーとしても活動を始めているらしーけど、機会があったらまた映画、出てやってもらいたいものですね。


【10月12日】 残念今日は割とゆったりめの服だった中村アナのそれでもボリュームのあるボディを堪能しつつ見た「プロ野球ニュース」は、格闘技にはド素人の癖して専門家を小馬鹿にしたよーな口を聞く長嶋一茂の態度の悪さにイラ付きながらも、高田を破ったヒクソン・グレイシーの圧倒的な強さを改めて思い知る。確かに前回よりはギブアップまでの時間は長かったけど、1度やれば高田だってプロなんだから相手の攻め方だって解るはず。1年間に亘って研究も練習もした、にも関わらず勝てなかったって事実をやっぱり高田はちゃんと受けとめた方が良いと思うぞ。会社でヒクソンとスパーリングをやって6分保ったとゆー経験を持つ(本当、らしい)記者に聞くと、「100回やっても高田はヒクソンには勝てない」ってゆーことだし。

 明けて買ったスポーツ紙を開くとみーんなフジテレビの新番組の広告が入っていたよ凄いなーその金の10分の1でも良いからウチの新聞に分けてくれたらボーナス2割カットなんて事態は避けられるのにぃ、なんて妄想を抱きつつ読んだ高田vsヒクソン戦後の高田の淡々としたコメントは、あるいは勝てると踏んだからではなく、勝てないと理解したからなのかもしれないと思ったけど、格闘家の気持ちも技の上手下手も理解不能な身だけに、はっきりしたところは解らない。新聞はそれほど高田を責めてはいなかったみたいだけど(東京スポーツは「惨敗」だったけど)、プロが書きプロが読む専門誌はいかな判定を下すのか。「惜敗」よりは「惨敗」がやっぱり多くなるんだろーなー。

 隊長不良。間違えた体調不良でろくすっぽ仕事も出来ないのにちゃんと会社に行く僕は悲しいサラリーマン、僕の話を聞いとくれチャンチャン。しかしどうして誰も出勤して来ないかねえ、一応は2面を5人で埋める事になっているのに(これですら既に常識ハズレの数字だよな、一般紙の諸君聞いてるか?)会社に行くと僕1人しか来ていない。確かに2面のうちの1面はすでに前週末に原稿を出し終わっているらしーから残りは1面って事になるけれど、それを1人で埋めろってゆーのかこの会社は。計算すればだいたい1面に500行は入る見通しで、うち100行は外注の企画物が入っているから残り400行。原稿用紙でだいたい12枚分って分量だからたいした事ないよと思える貴方は一晩に50枚も書けるってゆー自動書記が売り物のヒロイックファンタジー作家ですか。

 いかんキレかかったつまりは1人で頭の記事を書きサイドの記事を書き3段物にベタに小箱を書けばどうにか埋まるって状況の中であたしゃ書きましたよ、1つは例の「ガッチャマン」のビデオが発売されたって記事を最近のタツノコフィギュアへの人気と絡めて墓堀りキャラクターブームが台頭しているって内容で。それから日本と米国と欧州のゲーム団体のトップが先週末のゲームショウのために来日していて、その場で開いた国際会議で何だかいっしょにやりましょうって話になって、折角だからパーティーの席上でドカーンと発表しちゃいましょーって事になって行われた共同宣言の記事を、パーティー会場で景正さん本人から「書いてよ」と頼まれた事もあって書きましたね。もちろん3人が握手している写真を添えてしっかりと。

 それから先週中に届いていたナムコが何故かゲーセンに按摩椅子を入れるって話(リリース的にはアミューズメント施設にリラクゼーション用のエアマッサージ器を導入するって事。日本語って表現が深いなあ)とかを書き日立デジタル平凡社が「大百科事典」のDVD版とかを発売するとかって話とかをゴジャゴジャ。さらには平和クリエーションて会社が、例の2万円もする13枚組「ときめきメモリアル ゴールドコレクションカード」をはじめゲーマーズの「サイキックフォース2012 ゴールドコレクションカード」とかいろいろなプレミアムカードの市場に向けて、自社の純金を張り付けたカードの拡販に乗りだしたって話とか。

 それでだいたい何行になったっけ、えーとまあだいたいそんなところか。ほかに有り物の取り置き原稿を突っ込んでようやくにして1面は埋まったけれど、その間に来て原稿を入れた記者は皆無。先月入社したばかりの兄ちゃんも来やがらんとは既にして俺は嘗められたって事か。まあ良い月曜日早々からこーゆースリリングな日常を送る事ができるなんて、ブンヤって何てファンタスティックと思った貴方は絶対に大新聞なんかに行っちゃダメだよ。だって大新聞なんて1日に50行も原稿なんて書かないんだから。頑張って頭悪くしてウチに来なさい。

 いかんまたブチキレたつまりはそんな状況に追い込まれた関係で血圧が上がり体調はいっそうの不良となったので、ロフトプラスワンのふくしま政美ナイトはパスしてさっさと帰宅。途中で柳原望さんの「まるいち的風景」第2巻を買って読む。ロボットはしょせんロボットでしかなく、いかに巧みに人間のフリを真似られてもそれはそれだけの事でしかない。いみじくも登場人物の1人である張り子職人が語る、自分が作った100個の張り子をまるいちが100個そっくりに作れても、だからといってまるいちは決して101個目は作れないという命題が、ロボットという存在の限界を人々に突きつける。

 けれどもだからといって作者はロボットの存在を否定しない。たとえ人まねしか出来なくってもそれが人の気持ちを媒介となって伝える役割を果たす可能性はある訳だし、また人のまねを確実に行えるという事実が断絶しそうな技術をノイズを交える事なく未来へと保存するタイムカプセルよ役割を果たす可能性だってある。1面では限界のある存在も別の面では価値を持つ、そんな暖かい視線によって人は自分の無意味さに愕然とするのではなく、自分の秘められた価値を見出して前へと進む勇気を与えられるのだ。なんて珍しく全うな事を言うのもきっと頭が死にかけて線香花火のよーな断末魔の光のほとばしりが始まっているからなんだろー。明日ちゃんと起きられるのかなー。明日こそはちゃんとロフトプラスワンのガメラナイトに行けるかなー。


【10月11日】 明け方まで「吸血姫美夕」のLD−BOXを見るるるる。うーんやっぱりオレこの作品好きだわ、それは多分キャラクターの綺麗さと音楽の美麗さと物語の流麗さが重なりあった所に生まれる幻想的な雰囲気が、自分の心情にピッタリとハマっているからなんだろー。加えてあの結構悲しい最終回を知ってしまっているから、登場人物たちの織りなすドラマが後々もたらす悲劇を遠視して、悲嘆にくれてしまえるからなんだろー。TVでは結局放映されなかった「次の駅で」で描かれる月と星が刻まれたペンダントこと「友情のイコン」の存在意義なんて、最終回間際で開かされる衝撃の事実への欠くべからざる伏線になっているもんね。

 改めて見ると第1話の美夕って後のエピソードとちょっと性格が違って結構お喋りかつ積極的だったみたい。ライナーを読むととりあえずの顔見せ興行で、本編向けの性格は第2話からって事になっていて、実際見た第2話以降はセリフは少なく性格は暗く静かになっていて、そんな態度が真夜中に放送された本編を見ている時に擦り込まれた印象を、まんま記憶の底から呼び覚ましてくれる。絵は手直しがされているのか見栄え良く物語自体もダレがない。まだ4話までを見返しただけだから先がどーなっているのか解らないけど(結構ダレたエピソードもあったからね、本放送では)、買っておいて損はなかったと思わせてくれることでしょー。どーせだったらあの脱力な「アミューズメントメディア総合学院」のCMを全パターン収録しといて欲しかったぞ。合わせて見るとなおいっそう、あの本放送時の記憶が甦るもんで。

 寝て起きて「ガサラキ」を見る。はやミハル萌えな気分だけど残念ながらミハルは今回は未出演、なので仕方なく妹萌えしよーにもあの顔あの体型じゃーなかなか気分はのってこない。お兄さまとは呼ばれてみたいけどね。早く物語を進めてミハルとの絡みを出してくれー。本編ではいよいよ動き出した「AT」、じゃない「TA」の戦闘能力が作ってる人から自衛隊のお偉いさんたちにレクチャーされるって形で説明されて、相当に画期的な兵器だってことが明らかになる。操縦できる人間が例えば14歳の少年少女とは限定されていない点に兵器としての汎用性が伺えるけど、先進国では作られてないにも関わらず、発展途上な異国でも使われていてそこの国には妖しい人々がたむろしているって当たりに、開発やら操縦にはまた別の技術か能力(超が付くかも)が必要とされるってな秘密が、後々明らかにされるのかもしれない。エンディングが良いなー種ともこさん。CDたぶん買うけどカラオケでは難しそー。

 1日休んだゲームショウに再来場。初日こそ2万1000人くらいだった来場者も一般公開となった昨日は7万9000人と単日としては過去最高に近い(実はよく知らない)人数が訪れたみたいで、さぞや通路も混雑したことだろーと推察し、さて今日だったら8万9万も行くんじゃなかろーかと、財布をすられないよー完全武装で表へと繰り出す。プレスのいる8ホールから先はしばらく物販コーナーが続いていて、「こなみるく」に「ゲーマーズ」にほか色々なキャラクターグッズのショップには結構長い列が出来ていた。一昨日見たコナミの「ときめきメモリアル ゴールドコレクションカード」は2万円とゆー値段が高すぎるのかまだ残っていたみたいだけど、知名度が上がればキャラクターがキャラクターだけにすぎに捌けそーな予感。タイトーに出ていた「サイキックフォース2012」のマグカップセット13コ2万5000円は予約のみで販売はなし。カウンターでコスプレした婦女子が「バラ売りしてーっ」とねだっていたのが印象に残りました。なんでバラ売りしないのかな?

 コスプレといえばカプコンのブースでお団子頭をウォッチしたけど、一般的な青いチャイナタイプの上着にスリットの入った短いドレスにタイツ姿の格好をした人から、多分「ZERO」に出てくるレオタードってーのかジャージって雰囲気の格好をした人から、青じゃなく赤いチャイナを着て横にヴァンパイアセイバーを従えた人まで多種多様で、カプコンキャラへの人気のほどがよく伺えました。長めの白いブーツが目立っていたタイツ姿の人を写真に撮ってとなりのバンプレストへ行き、「スーパーヒーロー大戦」だとか「AZITO2」とかいった特撮ヒーロー変身ヒーローの系譜につらなうこれらの作品が、未だ根強い人気を保ち得る訳を自分の年齢と経験に照らし合わせて納得する。

 たぶん脳髄の一番深いところに、黒いマジックか何かで書き込まれているんだよな、こーゆー作品に対する感性とゆーか感動を呼び覚ます回路がきっと。但し今の子どもたちが本当にこーいった「懐かし系」の作品に感動しているか、興味を抱いているかは未だ判然としないのがちょっと怖い。例えばここで取りあげられているキャラクターが、「ジャイアントロボ」に「鉄人28号」に「ソラン」に「パピー」に「ジェッター」じゃないって所に、世代的な壁とゆーか仕切が出来ているよーで、それが将来において同じ状況を、「スーパーロボット」なり「変身ヒーロー」にもたらす可能性はないものか、ってことも考えられる。られるけど多分ないんだろーな、そーゆー事は。だって今の大人っていつまでも立ってもガキのまーんまなんだから。

 戻って「ゲーマーズ」で「CCさくら」のピンズ4コ入り福袋プラス「ときメモ」ピンズ1コおまけの1000円ってのを購入、開けるとカード型のピンズに桜ちゃん知世ちゃんが描かれたものやらケロやんやらステッキやらのピンズが入ってました。せっかくなので帽子につけて皆さんに見せびらかすこといいたしましょー。調子が良ければ明日くらいだったかにロフトプラスワンで開かれる、ふくしま政美トークショウの会場で胡乱なおやじが付けている様を見られるかもしれません。ガラに入っていたチラシを見ると全部で10種類くらいあるよーで、コンプリートまであと6種類を探さなくっちゃいけないみたいだけど、桃矢と雪兎はあんまりいらないからとりあえず目指すはスクエアタイプのバトルコスチューム着たさくらちゃんの絵柄のピンズだな。確か秋葉原のゲーマーズに置いてあったはずだから、明日からしばらく通おー。


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