縮刷版2003年1月中旬号


【1月20日】 馴れたのかそれとも脳が溶けてしまったのか、見ていて不思議にどうしようもなくは見えなかった「MOUSE」だったりするけど、荒唐無稽も甚だしい仕事っぷりとか、その後の恥じらいもなければ逆に淫蕩さもないご奉仕アピールタイムとかが今回は描かれていなかった分、幼い頃からの縁とか今のいろいろと複雑に絡み合った関係とかに悩む登場人物たちの人間らしさが前に出ていて、気持ちを重ねやすかったのかもしれない。テレビじゃ漫画並に胸も露わなエロスは期待できないんで、むしろ人間関係の方にスポットを当てつつ若干の冒険なんかも織り交ぜ進んでいってくれれば、見続けようって気になるかも。期待はしてないけれども関心は持っていこー。ちなみに「ストラトス・フォー」はちゃんと毎回見ています。浮き輪少女萌え。

後ろでファンがぶん回ってるから中は煙たくない、のかも  すでにそこかしこで評判になりつつある「サンケイビル」前の銀色のトレーラーハウスを通勤途中に見物、別にその近辺は煙草を吸っても全然大丈夫な場所であるにもかかわらず、わざわざ喫煙可能な車両を持ってきて置くちぐはぐさが気にならない訳ではないけれど、スペースを貸して「JTはタバコを吸う人を応援してます」ってことをアピールしてもらうってのが主旨だから、千代田区であっても路上喫煙がおじさんたちに咎められない大手町のそれも路上ではない敷地の上とゆー、まるで喫煙所を置く意味のない場所に「スモーカー」を持って来てもそれほど不思議はないのかも。

 そりゃ「有楽町マリオン」の正面に横付けして道を歩く煙草難民の人に利用してもらえれば実用性もあって良いんだけれど、禁煙にしたがる勢力の意向をそこまで真正面から逆なでするだけの強引さはJTにだってないだろーから仕方がない。そんな公の場所に置いた日には逆にニコレットの会社の人がやって来ては喫煙バスの中で堂々をニコレットを噛み続けるパフォーマンスでもやらかして、顧客になり得る人たちしすなわち喫煙者に対して、最適な場所でアピールし始めないとも限らないし。バスの中で吸ってる1人が10人のニコレッターに囲まれてくちゃくちゃとやられたら、やっぱり止めたくなるなるよなー、気味悪くって。

 ところでこの喫煙カー、煙草なら何でも吸ってオッケーなんだろーか、例えば香りのきついパイプ煙草とか、吸い終えるまでに何時間とかかかる葉巻とか、アラビアの方で偉い人たちがぶくぶく言わせている水パイプとか、吸うと目の前に星とかが見えるよーになる葉っぱ……は法律にかかるから除外するとして、さまざまなパターンのある煙草を吸って紙巻きなんてやってる人にスノッブなところを迷惑顧みず見せつけてこその傾き者ってものなんだけど。ネイティブアメリカンの格好でパイプを回しのみするとか、いなせな姉御の格好で盆にキセルをカツンと打ち付けるとかするのも伝統の回復に寄与してるってことで認めてやってはくれないかな。それよりいっそ世界の喫煙の習慣を週替わり体験できるアトラクションにしてしまえば利用者も増えるかも。1840年前後の中国に流行った喫煙の習慣の再現だったら是非に見てみたい気もするなー、ハマると後が相当に恐ろしいけど。

 六本木にある「ヴェルファーレ」にタカラとエイベックスによる「新垣仁絵人形」の発表会に行く。「SPEED」解散後、ひとり絵の勉強を続けてきた仁絵もついにエイベックスからの活動再開が決定したのをタイミングに、ティーンの女の子向け玩具が欲しかったタカラが、今時のスタイルを一番に体言している仁絵をモデルにした人形を作って売ろうって立ち上げたプロジェクトで、だから「バービー」とか「リカちゃん」「ジェニー」といった美女系、美少女系とは微妙に趣をことにした、厚ぼったい唇にシャドーばりばりの吊上がった目を持つ顔をした、ローライズだったりサイケだったりするファッションに身を固めた人形になっている。とゆーのままったくの冗談です、いや人形が出るか出ないかなじゃくってそれが仁絵モデルかどーかって部分。似てるけど、違う。

違うのも道理でこの「BRATZ」、アメリカ生まれでだからアメリカのティーン(ローティーンらしい、それこそ小学生高学年とか)に絶大な人気を誇ってて、昨年末の商戦では「バービー」を抜いて素晴らしい売れ行きを見せたとゆー。そんな評判を聞いたタカラが早速の権利を獲得して日本で販売を始めるのと同時に、単なる新しい着せ替え人形では終わらない仕掛けを施そーとしたのがエイベックスとの提携で、どーやらエイベックスではこの「BRATZ」の人形をバーチャルキャラクターとして位置づけてマネジメントしていくとか。それこそ歌も出せば踊りも踊らせる完全なタレント扱いで、きっとそのうちアニメ姿で「ロジャーラビット」よろしく音楽番組に出てきては唄ったふりをして帰って行くことになるんだろー。

 人形自体の出来については新垣仁絵かそーでないかは無関係に悪くないできで、お姫様のそれも「バービー」以外は真っ当なのがまずないあの国で、ティーンに指示され年末商戦でカテゴリートップを獲得したこともうなづける。可愛い憧れよりも今は身近なゴージャス、ってことなのかも。白人スパニッシュアジア人黒人に残りは何だっけ、ともあれ5人のキャラがいるそーで見た目とか雰囲気とかで買ってみるのも悪くない。3月下旬頃には発売予定。着せ替えアクセサリーもコミのフルセットが結構な値段だったりするのが狙いとするティーン層に受け入れられるのか微妙なところ。ボディや衣装の作りに雑駁さのある舶来の着せ替え人形ではあるけれど、それを今までにない、現代の渋谷んギャルにうり二つだったりする見栄えと、そこに加わったエイベックスのマネジメント力でどこまでヒットさせられるのかにこの春は注目しておこー。


【1月19日】 口に出すのも恥ずかしい「萌えきゃら祭」にエネルギー源となる脳内の毒気を抜かれて精神が緩みきってしまったのかテレビも見られず本も読めずないまま昏睡、目覚めるとすでに午前の9時でせっかくの休み前の夜を無駄にした悔しさを噛みしめながら、それでも間に合った「ギャクシーエンジェル」の放映を見てなおいっそう、全身から毒気も何もかも抜かれてしまって見終わった後の1時間ばかりを惚けて過ごす。あれはいったい何だったんだ。

 まるで脈絡もなく登場した美女軍団にショルダーアタックで吹き飛ばされ絶命したミルフィーユの仇をとるべくいきなり始めたバレーボールの試合で、繰り出されるはエンジェル隊各員の必殺技の数々の、何とまあ人間を超えて素晴らしくも美しいことか。各人各様でそれなりに特徴が出ていて例えばフォルテさんなら石森漫画のファン、蘭花だったら「アタックNo.1」ほかバレー漫画のファン大喜びの必殺技を見せてくれて目にも歓喜の涙が湧いてくる。極めつけはミント・ブラマンシュ。取り出したる秘蔵の着ぐるみの、その名を聞いてSFファンとしての血が沸騰する。「カエアンの着ぐるみ」。この21世紀になってベイリーにそれもアニメで触れられるとは思わなかったよありがとうスタッフ、次は「禅着ぐるみ(ゼン・キグルミ)」を出してくれ。

 何が出てくるか分からない、「闘う福袋」として悪名をとどろかせつつある武藤敬司さん主宰の「W−1」でも見よーかな、って思ったけれどお金もないし行って再びマット・ガファリの伝説の二の舞に泣くのも何だったんで、ここはおとなしく心落ち着かせよよーと上野にある「東京国立博物館」で開催中の「大日蓮展」を見に行く。もちろん当方、法華の太鼓とも信濃町とも縁はないしどちらかといえばこの展覧会、身延山とか法華寺とかった系列の方なんで、来るのももっぱら政治的にもパワフルな大集団とはあんまり縁のない人たちばかりって感じ。それより以前に宗教の秘宝を伝えるってよりは宗教によって育まれた文化なり、美術といったものを紹介する内容になっているんで、信心がない人でも他の神様に信心を向けている人でも、安心して入って観覧できる。

 全国の法華宗のお寺がツアーでも組んだのか、バスで集団でやってくるおじいちゃんおばあちゃんとかいて、もしかすると会場で展示してある仏像でも拝み始めるんじゃないかと思ったけどそれはあまりなく、飾られた仏像から如来像から肖像画から曼陀羅からあれやこれやの立派さに、じっと見入っていたのは果たして日本から宗教心が失われたことの現れか、それともそーいった伝統的なものを愛で愛するおとを含めて古い教え、素晴らしい造形に対する信仰心の現れと見るべきか。あと若い人とか外国人とか結構集まっていたのも意外。今の教科書で日蓮がどーゆー人物として紹介されているのか知らないけれど、何か古い仏教の展示があるってだけでも大勢に関心を持っている人が集まるくらい、東京の人口が多いってこと、なんだろー。

 よく知らないけど普通、仏教っていったら本尊は1体で中央にでんと鎮座しているものなのに、日蓮宗のお寺はどうも「一塔両尊像」って形で釈迦如来と多宝如来が2体、お内裏様とお雛様みたく並んで澄まし顔している仏像が本尊みたくあがめられているよーで、どーゆー経緯でそーなっているのかとちょっと調べてみたくなる。「南無妙法蓮華経」ってお題目が書かれた文字が2体の仏像の間に入ってるのもあるから、なおのこと分からない。偶像崇拝を廃してお題目をのみ拠り所にしなさいってゆー訳でもないんだろーけど。宗教って幅が広い。奥も深い。

 織田信長の書状とか斎藤道三の遺言状とかも出ていたそーで、本でしか触れることのできない下克上の戦国時代に生きた人たちがそんな書面1枚でぐっと身近になって実在のものとして感じられる。それよりさらに古い日蓮筆の「立正安国論」とそれから「観心本尊抄」は国宝にもなっているくらいに歴史的に貴重なものの上に、見てもその几帳面な筆致からどんな人間だったのかな、って興味をかきっててくれる。国のことを純粋に思って著した文章が、何百年も経過した未来に救国の書だったとあがめ奉られている実態を目の当たりにしつつ、ひるがえって今、それだけのことが書いている人はいるのか、自分は書けているのかと惑う。ネットの上じゃあ書いても消えるから残らないってのもあるか。だったら紙に書いて残せるよーに習字でもならうか、創設された国内留学制度に応募して、半年で何が出来るのって悩ましさもあるけれど。

 帰りがけに上野の西郷さんの下あたりにある雑居ビルで恒例開催中の古本市をあらす。山田正紀さんの「神狩り」ハードカバーの初版とかあったけど買わずに何故か1冊だけ出ていた懐かしい「小説ハヤカワハイ NO.1」を買う。載っている小説はそれとしてコラムとか書いているメンバーや載せられているコーナーの時代っぷりが楽しいのが時代を如実に写す古雑誌の魅力。ってもたったの13年前だからそれほど時空が歪んでるってことはなく、例えば大森望さんがミニマリズムなアメリカ文学をなで切りにしていたりするコラムの漫画を斎藤ともこさんが書いていて、その1ページ前で斎藤芳子さんがゲームのコラムを書いていたりするのが何となく「ハヤカワ」っぽい、小嶋さちほさんも音楽コラムを寄せてるし。

 表紙吉田秋生さんとはゴージャス。漫画にカットに唐沢なをきさんが登場していて、巻頭コーナーからコラムから高校クラブ探訪記からとり・みきさんが大車輪なのも時代の現れか。今はもはやカリスマな柴門ふみさんもコラムを寄せているくらいにゴージャスでスペシャルなこの雑誌が、当時世間の話題にならなかったはずはないし今日まで残ってヤングアダルトな文学シーンに金字塔をうち立てていて不思議じゃないのに、そーなっていないのは一体どーゆーことなんだ。「今からでも間に合う まだ見たことのない人のための宝塚講座」ってのが載っているし「グインサーガ」だって「能なしワニ」だって「七都市物語」だって火浦功さん草上仁さんだって読める雑誌なのに。どんな雑誌だったんだ。


【1月18日】 大王ショータームの後にやっと見ることができた「らいむいろ戦奇譚」だったけど、もしかすると別の違う番組を見てしまった可能性もあってよっと心配、だってほとんど全然出てこなかったじゃん、白三角。噂だと「ナジカ電撃作戦」とか「Aika」以上にモロ&チラリのオンパレードってことだったのに見えそうで見えないどころか見えそうですらなくもちろん見せるなんて積極性もほとほとに薄くって、これだったら直前の番組の偽不二子のスラリと伸びた脚に丸いお尻でも眺めていた方が、よっぽど健康にも煩悩にも良いって思えてくる、ショータイムって自称してるくらいだし。

 もしかすると今回だけは特別に見えない回で、女の子相手のフラグつぶしで一所懸命になる場所でとてもじゃないけど白とか黒とかピンクとかを見せている余裕がなかったかもしれないから、回復の可能性にかけて来週以降も見ようかな、って気だけはある。ただお話の方がこれといって世界を震撼させるよーな新設定とかが盛り込まれている訳じゃなく、良い意味で言うならこーいったアニメの範囲内で極めて通俗的常識的ではあるんだけど、その分世紀の問題作「聖少女艦隊バージンフリート」で繰り出された、バージンパワーだかエネルギーだかってな凡人には想像すら不可能な発想に目を白黒させる感動が、薄くなってしまっているのが気になるところ。なのでまあ、大きく期待を向けるよりもショータイムのあとの息抜きタイムと思って、繰り広げられるフラグ探しとそれからこちらは圧倒的と言って大丈夫なエンディングを楽しんでいくことにしよー。明治だから白はまだ少なかったからあんまり出ないのかな、だったら別に黒いもわもわがもっと見られたって良い筈なのに。まだもわもわしていない? だとすると一体何が見えるんだろ?

 微睡みつつ目覚めて白が存分に見られず心残りだった気分も一新させよーと、木場の「東京都現在美術館」へと展覧会「WE LOVE PANTIES」を見に行く。「PANTY」をモチーフにした現代美術の展覧会で、目玉は世界中から集めた1万枚で作られた山にダイブして楽しめる作品。未使用のものは1枚たりともなくってそれぞれがそれなりの元使用者の残像を残している関係で、香りとぬくもりと肌触りの中に埋もれていると大勢の人に囲まれて生きているんだって実感が湧いてくる。ほかにマネキン製のモンロー像100体がしたからの風に煽られてさらけだしまくっている作品とかもあってなかなに壮観だった。と書きたかったけどそんな夢のよーな作品はどこにもなく、よくよく見るとタイトルも「WE LOVE PAINTING」で、あまりの思い入れが見せた脳内妄想だと気づき、現実はなかなかに妄想に厳しいなーと落胆する。

 さて「WE LOVE PAINTING」はといえばサブタイトルに「ミスミコレクションにおけるアメリカ現代美術」って付けられていることからも分かるよーに、金型で知られるミスミって会社の人が集めた作品を100点ばかり並べた展覧会。入るといきなりリキテンスタインの漫画アートとウォーホルの缶詰ポスターとか並んでて、企業の人が金にあかせて美味しいところだけをつまんだコレクションかなー、なんて辟易しかかったもののいわゆる超メジャーなところはその2人と他にフランク・ステラにジャン・ミッシェル=バスキアくらいで、もっぱら1990年代以降の日本ではまだあんまり知られていなかったりするところを丁寧に集めてあって、この親父(親父なのか)なかなかやるなあと思わせる。

 目に入った中ではエドワード・ルッシェって人の作品がなかなか。大通りに面して並んでいたりする平屋のファーマシーとかデリカテッセンとかカフェとかサパークラブとかいった建物を撮っていった作品とか、アメリカの観光地でも大都会でもないありきたりな街の光景が、切り取られることによってアメリカ臭さを象徴するモチーフとしてクローズアップされている感じがして面白い。あとピーター・ハリーって作家の作品が、モンドリアンとかステラみたく平面を仕切っていろいろな色で塗りつぶしていく作品ではあるんだけど、仕切り方とか色遣いとかに雰囲気があったしほかに発電所が爆発していく過程をシンプルに漫画にしたよーな作品とか、回路図あるいは業務フローチャートを描いた作品とか、モチーフの選び方にも特徴があって気になった。圧巻は吹き抜けの壁面に飾られた巨大な作品。ウォーホルみたく同じモチーフをさまざまな色パターンで描いたものの組み合わせなんだけど、とにかくその大きさに驚きます。ミスミのどこに飾ってるんだろ。

 せっかくなんで同じ場所の3階でやってた若手の人を集めて見せるグループ展「MOTアニュアル2003 days おだやかな日々」も見物、したけどもともとが日常を切り取ったよーな作品を集めた展覧会だけあって作品世界がどれもどことなくミニマルで、日常に見たものを「日記」といって描いていく野田哲也さんおシリーズにしても、少年のさまざまな姿態を描く小林孝亘さんのシリーズにしても、巧さは感じてもどこかまだ生硬さってゆーか生暖かさってものが先に浮かんでしまって身構えてしまう。見る気分とかシーンによってはこーゆー作品も好きになれるんだろーけど、先にアメリカの美味しくなりそーな所を見てしまったんでタイミングが悪かったのかも。紫が目立った草木の枝葉のクローズアップを絵がした押江千衣子さんのシリーズはカタログで見ると綺麗だけど実物は何か大き過ぎで隙間が見えてしまう感じ。石原慎太郎都知事が「最近の絵画きがやたら大きい絵を描き過ぎるのは自身がない証拠だ」って胃ってゼロ号から6号までの作品だけを公募するのも何となく分かる。ところでゼロ号ってどのくらいだったっけ。ハガキ大? 何かアニメ誌か漫画情報誌の読者投稿みたい。

 そんな中で目に付いたのが染谷亜里可さんって人のベルベットを素材にした作品。ところどころを脱色することで絵を浮かび上がらせてあるんだけど、毛足の関係からか見る角度によって色合いや陰影が変わる素材が不思議な雰囲気を作品に与えていて面白い。素材に引っ張られ過ぎていて何でこの絵をベルベットでやんなきゃいかんのか、ってあたりで戸惑う部分もない分けじゃないけれど、1点横長の大きなベルベットにどこかのお城か宮殿かって雰囲気の部屋が暗く浮かび上がる、よーに見えた作品は陰影のつけかたに抑制があってベルベットだからこそ、って雰囲気を感じさせてくれた。横に移動したり前後に移動すると見えたり見えなくなったりするのが面白い。あと高木正勝さんが世界をめぐって撮った少年少女たちを不思議なエフェクトをかけつつ耳心地の良い音楽とシンクロさせつつ流す作品も良かった。硬い表情でアコーディオンを弾く少女がだんだんと微笑むよーになって楽しそーになっていく姿が見ていて嬉しい。これは入ってなかったけどいろいろな作品が入ったDVDまで買ってしまった。早い物勝ちで本人サイン付き。気が滅入った時にかけて気持ちを落ち着けるのに役立てよう。滅入りすぎに効くかは分からないけど。

 そのまま秋葉原へと回って「ゲーマーズ1号店」でその名も恥ずかしい「萌えきゃら祭」を見物。あのビルの6階を超小型の西館企業ブース化したイベント、って言って当たってない訳じゃないけれど、比べるのもおこがましいほどに並んでいる品物に目を驚かせるよーな新しさ華やかさがあんまりなくって、1周2周して3分ほどで会場を後にする。「ガイナックス」まで担ぎ出されていたけどポストカードが並んでいるくらいだったからなあ。スポンサーになっている関係からかあかほりさとるさんがトークショーに出演する関係からか「らいむいろ戦奇譚」「MOUSE」の商品も並んでいたけど、だからどうしろといった物ばかり。唯一ブース前でチラシを配っていたミニスカートタイプの「らいむいろ戦奇譚」のコスプレ娘が素晴らしかったくらいか。これが集団でアニメのエンディングみたいな腰の動きを再現してくれたら、もう何だって買ってしまうんだけど。


【1月17日】 秋葉原の「ゲーマーズ」で「フロムゲーマーズの2003年2月号を拾って湘南ベルマーレ関連のコーナーをチェックして、「今シーズンも『でじこ』と一緒にベルマーレサポーターとして、我々と共に戦って下さい」ってベルマーレ側の挨拶文を確認、これってつまりは今シーズンもブロッコリーはスポンサーを続けるってことなんだろーか。だとすれば夏だか秋に開催されるだろー「デ・ジ・キャラット」も来場するサンクスデーが、今年も開催されていっしょにグラウンドで「PARTY・NIGHT」を踊れるんじゃないかって期待が高まる。一昨年は行ったけど去年は行けなくって残念に思ってたんだよね。

 今シーズンはとりわけ日本代表のトルシェ前監督の下でコーチとして働いていたサミアさんが監督としてベルマーレを率いることになっていて、トルシェ贔屓のトルシェビキとしては是非にも応援しなくちゃいけないって思っていたところ。これにブロッコリーがスポンサーとして加わる訳で満貫が裏ドラで親がフリテンな麻雀よろしく、2倍5倍10倍増しの応援意欲が湧いて来ている。気になるのは去年まで載ってた「でじこ」入りのプラクティスシャツとビブスが見あたらないことだけど、今年も引き続き提供するのかな。1着持ってはいるんだけど、やっぱりもう1着くらい保存用に買っておいた方が良いのかな。

 「でじこ」と言えば気になるのが「フロゲー」内「こんげつのでじこ」に紹介されている新連載の内容。少女マンガ誌の「ちゃお」に新作コミックが3月から連載されるおとになっているらしーんだけど、そのあらすじが「デ・ジ・キャラット星からプリンセス修行のために、日本のとある商店街に着いたでじこ達。ちょっとおかしな街の人たちを巻き込んで、でじこの周りは大騒ぎ」って感じになっていて、秋葉原にやって来るとも「ゲーマーズ」で店員として働くとも書かれていない。単に書かれていないだけなのかそれとも別の、商店街でパン屋とか花屋とか電気屋とか食堂とか魚屋とかに居候でもしての下町人情噺が繰り広げられるのか、現時点ではちょっと想像もつかない。

 ついでに言うならコミックの連載につきもののメディアミックス展開の可能性なんかも想像してみたくなるだけに、「ワンダフル」から続くシリーズとも「ぱにょぱにょ」とも違ったパラレルワールド的な「でじこ」アニメなんかが作られ放映されるのかもちょっと気になる。来月くらいのアニメ誌は要チェックだな。関連グッズでは遂にとゆーかやっととゆーか「ねこみみぼうし」が登場の模様。その昔に手袋とセットで買った帽子に比べて目の入れ方が立体っぽくなっているのがマニア的には有り難い。値段2100円はまあ良心的な値段といったところでしょー。問題は60センチくらいあるかどーかだな、って被る気か? もちろん被るさ、ベルマーレの応援に行く時に、パルマの応援の時でも良いぞ。

 超ハードだったりする設定の宇宙SFで評判と取る一方で架空戦記なんかもどんどんと発表していたりして、その活動ぶりが油断ならないのは重々承知していたけれど学習研究社が伝奇っぽかったりバイオレンスっぽかったりする小説をラインアップして刊行している「ウルフ・ノベルズ」ってレーベルからも新作が、それも宇宙とも歴史シミュレーションとも違った感じの新作が登場して来たのには虚をつかれた感じ。タイトルこそ「帝国海軍ガルダ島狩竜隊」(学研、800円)って戦記物っぽさが漂うけれど、描かれた表紙のイラストは38式か何かの歩兵銃を抱えた日本軍の兵隊が、これはたぶんティラノザウルスか何かと退治している構図で、太平洋戦争時を舞台にした「ロスト・ワールド」あるいは「ジュラシック・パーク」でもやっているのかと思ってしまった。

 ところが。それすらも甘いくらいに予想を大きくくつがえす展開が待っていて読んでいて唸り驚き歯ぎしりする。ニューギニアの横にあるラバウルのちょい上の海に浮かぶ孤島・ガルダ島で飛行場建設にいそしんでいた海軍の部隊が半ば孤立する形になってしまって大弱り。食糧が足りなくなる可能性に島を開墾して食糧を栽培しよーとした、その途中で不思議な場所へと迷い込んでしまう。そこがつまりは「ロストワールド」だった訳だけど、例えば「ギアナ高地」のよーな設定だったら別に驚きはせずむしろありきたりだと苦笑するもの。けれども林さんの「帝国海軍ガルダ島狩竜隊」で使われた手法は”重SF”で鳴る林さんならではのもので、それが正しいかどーかは別にして、それらしさを存分に感じさせられて感嘆する。レーベルから受ける印象以上にSF好きな人なら読んで感じるところ多々ありそーな1冊。お見逃しなく。

 セガの新作アミューズメント機器の展示会を見物に蒲田へ。来月に「AOU」を控えてるだけあって大物の出展はなかったけれど、それでも「バーチャコップ」の新作とか「クレイジータクシー」の新作とか置かれていて、相変わらずの丁寧で迫力のあるゲーム画面にセガの底力なんかを垣間見る。カードを使った業務用ゲームってことで話題の「ワールドクラブチャンピオンシップフットボール」は新作カードが登場、したけど未だに「フィオレンティーナ」が混じっているのはなあ、トレーディングカードとはやっぱりタイムラグが出てしまうのかなー、カードになっているユベントスのユニフォームもどことなく古いし。画面を流しただけだったけどセガが手がけるアーケード版「F−ZERO」はさすがなスピード感。その速度を実現するために家庭用では省かれていた背景までがしっかり描かれているからリアル感も結構ある。「AOU」で実機が出るそーなんで是非にも試して我が反射神経の衰えっぷりを確認しよー。


【1月16日】 緑ジャケかと思っていたら実は赤ジャケの方だったって感じ? 録画してあったのを朝になって見返してみた「L/R Lisenced by Royal」は格好つけようとしているふりを、しよーとして思いっきりスベってひっくり返ったものを逆立ちして見ているよーな、莫迦さ間抜けさ珍奇さにあふれた展開がなかなかに身に戦慄的で、寝ぼけた頭がなおのことクラクラとして来る。自動車がマシンガンかバルカンだかで襲われて蜂の巣にされる辺りの描き方は結構良かったし、ヘリのペイントに着目するお笑いの描写があとで効いてくる筋立ても悪くはなかったんだけど、王室を襲おうとしている奴らがトップ以外は徹底的にポン酢野郎ばかりだったのに激しく萎える。こんな奴らを部下にした段階であんたたちは負けだったぜと、言って説教してやりたくなるみゅん。みゅんだと?

 ボスが状況を説明しているシーンで鳴るロックな音が耳にうるさくって設定を咀嚼する意欲を殺ぐのもマイナスポイント。ここでボスがピンで延々と喋っているバックでガンガンとなる音楽を実は、ロウ・リッケンヴァッカーとジャック・ヘフナーの楽器ブランドコンビが同じ部屋で実際に演奏していて、ボスがうるさいと一喝するシーンでも入れば妙さも際だつんだろーけれど、それをやったらとり・みきさんになってしまうからなー。同じエージェントだったら「ナジカ電撃作戦」の方がビジュアル的に見所満載だったし、あれでお話の方もアンドロイドのき・も・ちって感じにシリアスな部分もあったから見てられたけど、「L/R」の方は「ラブコメ禁止」で美少女好きには著しく不親切な内容らしーんでちょっと億劫。それでも良くなる可能性はまだあるし、あれで赤ジャケだってダラダラと見ている分には緑ジャケより楽しかったってこともあるから、途中で「L/R音頭」(唄・桃井はるこ)とかかかったとしても気にせずむしろこれが娯楽の王道だと、認め見続けることにしよー。

それにしても誰なんだろー、あのゆで卵チョップ娘。「塩パラ、塩パラ」ってゆで卵のキャラクターが出てきて唄うCMが合間に流れて、途中すっげー美人がエッグカップ(ゆで卵立て)の上に乗ったゆで卵の殻でも割ろうとしてチョップを喰らわす場面の、どことなくミスマッチな感じが本編よりも強く目に刷り込まれて気になって仕方がない。ボア付きの上着の下に来たシャツだかカットソーだかの広く開いた胸元からのぞく盛り上がった部分もなかなかで、ビデオを止めてじっくりと観察しては巻き戻してまた流す動作を何度も繰り返してしまった。そもそも何のCMかとゆーと「ハンターマウンテン塩原」ってスキー場のCMで、塩原だから塩パラってあたりの不思議ちゃんな感じがスタイリッシュな美女とのミスマッチ感をなおいっそう高めてくれる。勝手に今年のベストCMに押したい気が。45秒バージョンってのもあるみたいだけど美女がなおいっそう出てきてくれるのかな、チョップだけじゃなくキックとかも見舞ったりして。

 第128回芥川賞は予想したとおりに大道珠貴さんが受賞、っても別に各作品を読み比べての判断じゃなく、去年あたりから新聞各紙で見る文芸時評で大道さんが頻繁に取り上げられていて、一頭抜けた存在として文壇とやらで認知されているんだろーってな判断から筆頭にあげたまでのこと。つまりはそれが当たった訳で文芸誌に新聞の文化欄に文学者な人たちが作る文壇とやらに流れる空気ってのの確かさを改めて噛みしめる。意外なのは直木賞の方。奥田英朗さんに石田衣良さんに京極夏彦さんに横山秀夫さんに角田光代さんに松井今朝子さんってゆー、他の業界で名前を成してからの横滑りとかってんじゃなく作家として長く活動を続け広く知られベストセラーも数々出している、エンターテインメント系ミステリー系時代小説系で今の業界を代表するプレーヤーばかりがずらりとその名をそろえた候補作に、どれが取っても不思議じゃないし全員が受賞したって異論はないって思っていたのが結果は該当作なし。正直言って驚いた。

 伝わって来る報道なんかによると、候補者の中で選考委員の支持が過半数に達する人がいなかったってのが理由だけど、だからといってすべてが賞に価するラインに届いていなかったってことにはならないこともある訳で、その辺がどーゆー判断になっていたのかが今はとにかく知りたい。それとも絶対評価で全作品が賞の水準を超えていても、それ故に支持が分散して選考委員の過半数の支持が得られなければ落とされるし、相対評価で抜けていて過半数の支持さえ確保されれていれば、絶対評価では水準以下でも受賞させるってゆーシステムなんだろーか。ともあれ読んでこれで取れないはずはないって思った京極夏彦さんの「覘き小平次」(中央公論新社、1900円)は前の「嗤う伊エ門」に続いての落選で、奥田英朗さんも何回目かの落選で、ちょっと先行き厳しそー。角田光代さんはいずれどこかで何か取りそーだし、横山秀夫さんは賞に関係なく売れる人だしそれを言うならすでに売れっ子ばかりの候補作。とれなくたって気にしないでどんどんと面白い作品を発表して、売れっ子に今さら賞なんてやれるかって、もしかして思って該当作なしにしたかもしれない選考委員の人たちを踏み越え踏みつぶしていってやって頂きたい。しかし誰が何を支持して何を支持しなかったのかも早く知りたいなあ。


【1月15日】 が「成人の日」、だったのはもはや昔のことで気持ちは休日なのに会社へと行かなければならない心理的な矛盾に気も滅入る。とかいって1月16日が1月25日だってたいして気分は変わらないんだけど、会社務めしたくねー。それはそれとして「AERA」で2号前からスタートした斎藤美奈子さんのひねくれ書評ページ「ほんのご挨拶」がいよいよ三浦佑之さんの「口語訳古事記完全版」(文藝春秋、3333円)を取り上げているのを発見、したのは良いものの普段から辛口で鳴る斎藤さんのことだけに、一読ではおそらくは誉めているよーに取れるんだけど、あるいは裏に毒とかまぶしてあったりするのかもしれないと深読み裏読みしてしまって判断に迷う。

 手元に雑誌がないから正確には引けないけれど大意としては、古老が「古事記」を語る感じを出そーとした「なのじゃ」文体の読みやすさは分かりやすくて賞賛に値してこんなものを「創業80周年記念」として出版してしまった文藝春秋は偉いって感じの内容で、3333円って値段の冗談っぽさにも触れつつ紹介している。ただ何しろ皮肉を言わせたら批評界の最右翼に位置するだろー人の文章だけにどこかに引っかけがあるんじゃないかと勘ぐってしまいたくなる。よりにもよって「なのじゃ」文体でもって書かれていたりする辺りに、こうするとどうだいあたしの批評も読みやすいだろう、おまえらにはこれくらいがちょうどいいんだよ、って感じな読み手に対する嘲弄も混じっているんじゃないかとも思えてしまって悩ましい。

 まあこれはちょっと穿ちすぎで、純粋に「口語訳古事記」の良さを工夫して語っているんだと思うのが素直な人間の生き方ってもの。辛口だ芸風からといってまったくもって他人を誉めないよーな了見の狭い人だとは斎藤さんのことをとらえるのも失礼な話だろー。口語で書かれているからって部分をあげつらって朗読万歳な風潮におもねる本だとまるで斬ってない辺りにも、斎藤さんの本に対する好感の意識を見ておこー。けど本当のところはどーなんだろ。怖いけど知りたいけどでも怖い。

 「サッカーマガジン」の2003年1月29日号に女子サッカー、日テレ・ベレーザの選手で女子日本代表チームのメンバーでもある酒井與惠さんがまるまる1ページの分量で取り上げられていてハアハア、じゃなっかたハッピーラッキー。白黒だけど大きな写真まで掲載されていて、切り抜いてパウチっこして枕元に飾ろーかと、ちょっとだけ思ったけれどそーいった仲根かすみが小倉優子のよーにビジュアライゼーションされて盛り上がるアイドルとは違った、プレーこそが本位のアスリートの人だからブロマイド化はとりあえず見送ろー。ビジュアル化に適しているとか適していないとかいった理由はこの際関係ないからね。

 まるで知らない女子選手で僕自身も「Lリーグ」の優勝が決まる試合に登場したのを見たのが存在をはっきりと意識した最初だったりするんだけど、そこでのプレーぶりの中盤でプレスをかけるは前線にパスを送るはさがってゴールをキーパーに代わって死守するわと八面六臂の大活躍で、凄いなあと思っていたら案の定にもリーグの最優秀選手に選ばれて、それも2年連続で選ばれる凄い選手だったことを改めて知って、いっぺんでファンになってしまった。リーグMVPったらJだったら高原級、FIFAだったらロナウド級の選手ってことで、なのに元Jリーガーの元奥さんだった女子レスリングの山本美憂さんよりも知られていないってのは何だか可愛そうな気もする。こっちはアジア大会にだって出て銅メダルまで獲得してるんだぜ、ってその時はまるで気にしてなかったけど、僕だって。

 雑誌の写真だとおかっぱな感じに下げたロングヘアーになっているけど、試合だとポニーテールに束ねて、それが走ると左右に揺れる姿がなかなかにキュートだったのも、山といる選手たちの中で見初めて、じゃなく見入ってしまった理由の結構大きな部分か。トーナメント真っ盛りの「全日本女子サッカー選手権大会」にも日テレ・ベレーザのメンバーとして出場しているんで、是非にもそのプレーぶりを改めて目の当たりにしたいところ。準決勝から東京なんでそれまでは勝ち残ってくれることを祈ろー。まずは25日の「国立西が丘競技場」への出場を節に願う。雑誌で見ほれた人も一緒に願おー。でもって西が丘に駆けつけよー。いるのかな? いないかな。

 小倉優子ちゃんのトレカ欲しさ半分と岡田和人さんの新連載がどんなかを見たさに「ヤングチャンピオン」の2003年03号を買ってそーいえばたがみよしひささんの「軽井沢シンドローム」の続編「軽シン2」、じゃないよそれじゃあ「マカロン2」だよ、正確には「軽井沢シンドロームSPROUT」が載っていたんだってことを再確認しつつ単行本も出ていたことを思い出して近所の「ときわ書店本店」で購入、読んで相沢耕平や津野田絵理の変わらなさと松沼純生の変わりっぷりに流れた時の長さを噛みしめる。「軽シン」を知って始めて知ってからかれこれ20年、あの頃はいつかフリーのカメラマンになってジープを乗り回し軽井沢に住んで喫茶店「ら・くか」でパンプキンパイとシナモンティーを頼もうって心に決めてたんだっけ、決めてなかったんだっけ。

 耕平と松沼薫が結婚して生まれた薫平を主人公に青春のいろいろを描いていくって感じの内容は、20代をすでに超えてた耕平や純生や恩田二郎やその他もろもろの奴らの熱いバトルを描いた前作とはトーンが大きく異なるけれど、この間援助交際とか少女買春とかってのが山と問題になった割には、セックスはしても金とか絡まず性根も荒みきってはいないキャラクターに高校大学辺りの少年少女がなっているのは、読んでいて何となく心地良い。途中デフォルメキャラを覚えたたがみさんの漫画がどんどんと簡略化されていって気持ちへのフィット感が薄れてしまった記憶があるけれど、出世作だった「軽シン」の続編だけあって思い入れも深いのか、背景にしても車にしてもバイクいしてもキャラにしても、手を抜かずしっかりを描き込んであるのはとても嬉しい。まだ出てきていない前作からのキャラの変貌ぶりにも期待しつつ、2巻の発売と連載の成り行きを見守って行こー。


【1月14日】 小人さんだか油虫だか熊鼠だかが夜中にパチパチと打ってくれた原稿をちょい、手直しして送稿して月次の仕事はとりあえず完了、したんで来月に備えてあれやこれや読書する。有沢まみずさんの「いぬかみっ!」(メディアワークス、570円)は「ヤングキングアワーズ」連載の楠桂さん「もののけちんかも」のノベライズ、な訳はないけどちょっぴり性悪な美少女の妖怪が丸くて白いお尻に尻尾をふりふりさせながら、根性なしの少年の家へと押し掛けては相手の迷惑顧みず、いろいろと騒動を起こすってストーリーを、読めばやっぱりどーしても「もののけちんかも」が瞼に浮かんでしまうなー。よくあるパターンってことなんだろー。

 極悪非道とはいーながらも内心にはどこか相手に気持ちを抱いているところがほのかに見えるのが「いぬかみっ!」のラブコメチックに読んで楽しいところ。主人公が毎回素っ裸にされて路上に放り出されては留置場へと放り込まれて酔っぱらいのおっさんにまた来たのかと笑われる”決まり手”が笑えるし、その名も栄沢汚水って名前の売れないライトノベル作家が怨みと心残りを抱えて死んで蘇ったとんでもなくもおかしい怪人の跳梁ぶりにも爆笑。どーしてそのエピソードのタイトルが「象さん」なのかが最初は分からなかったけど、読み終えた今立派に「象さん」だったと理解する。お鼻は短かったよーだけど。「もののけちんかも」の藻(みずく)ちゃんとグラビアで競演して欲しいなー、もちろん尻尾の根本も露わな姿態で。

 こちらは「エコエコアザラク」のノベライズ、な訳はないけど決して正義のためだけじゃなく、時には悪いことでもその魔術的な力を発揮して、直接相手を倒すってよりは相手をさらにギリギリな状況へと追い込み結果的に破滅させる美少女キャラクターのパターンが、どーしても黒井ミサと重なってしまうんだよなー、荻野目悠樹さんの「撃墜魔女ヒミカ」(電撃文庫、570円)のこと。場所は満州だか欧州だかに似た微妙な雰囲気の大陸で時代は複葉機が飛び交うローテクな時代、部隊の撃墜王として名を馳せながらも”魔女”として畏れ訝られているヒミカが見せるさまざまな魔法的な技が繰り広げられる。

 魔女がどーして軍隊に入って撃墜王なんかやっているんだろー、ってな疑問にはたぶんそれなりな理由(金儲けしやすいとか息抜きになるとか)があっていずれ明かされるんだろーけれど、貴族が幅をきかせて平民たちを圧迫する嫌な世の中を舞台にして、過去にいろいろとあったエースの悩み苦しみながらもそれを隠して進んでいくってな感じのストレートな話で留め置いてもそれなりに楽しかっただろーし、一方で偉ぶる奴らに鉄槌を下す「エコエコアザラクエコエコザメラク」なオチの不気味さ痛快さだけでも楽しめただろーものが、2つ合わさると微妙にザラリとした感じがあって、読んでいて不思議な気持ちにさせられる。続編とかあるのかな。あるならドッグファイととかよりむしろ「エコエコ」なエピソードに力が入ってて欲しいかな、「エコエコロジスト」としては。

 これは「ブギーポップ」のノベライズなのかな、って「ブギーポップ」が小説だからノベライズってよりはリスペクトか。大崎皇一さんの「放課後のストレンジ ユージュアル・デイズ」(電撃文庫、570円)は奇妙な能力を持ってしまった人たちが別の奇妙な能力を持った輩と学園を舞台にバトルするって内容で、設定そのものに特別な目新しさは覚えない。さまざまなパターンの能力者が出てくるあたりが「ジョジョ」のスタンドあたりにも重なるけれど、これはまあ超能力もののパターンだからどれが元祖で本家ってこともないんだろー。文体とブツ切りにつないでいく感じの構成はなかなかに特徴的。設定とか気にしなければ面白い。山本京さんのイラストは好き。著者近影は本人じゃないとしたらいったい誰なんだ。学生時代の母親だったら誉めてやるけど冗談にしては見てあんまり面白がれないなー。折角の真面目な作風なんだからせめてイラストにでもしておいて欲しかった。


【1月13日】 「MOUSE」見る。見なかったことにしたい。21世紀だぜ、今は、なのにこれはいったい何だ、1970年代にだってこんな作品なかったよ、ってかヒロインが自分からスカートをめくって迫ってくる作品が、70年代にあったとはとても思えないからその意味では立派に21世紀的、なのかもしれないけれどいくら何でも防火ホースの収納庫から、地下にもぐると秘密基地があってジェット機に潜水艦が置かれていたりするシチュエーションは、21世紀的というにはちょっとあまりにレトロチックな気がしないでもない。

 海に浮かんだタワーを盗むってストーリーには別にそれほど気にならないけど、果たしてあの形状で海に直立するのかとゆー問題と、それより怪盗が忍んでくると衆人環視のタワーの下まで、領海侵犯も平気の平左と異国の潜水艦が何隻も、入り込めるのかってゆー大問題はちょっと(ちょっとじゃねえ)気になる。それと引っ張っていったタワーの処分方法も。そーゆーことを詳しく深く考えないのが大人の態度、何しろこれはエロたっぷりな大人のアニメーションなんだから、こちらも大人として大人のスタンスで接することにしよー、来週からはもう見ないってゆー。

高校生の大会だってワールドカップとつながってるんだ、と思うと見る目も力が入る  世界のナショナルチームの最高峰を決める「ワールドカップ」の決勝を見て世界のクラブチームの最高峰を決める「トヨタカップ」を見て日本のサッカーチームの最高峰を決める「天皇杯」の決勝を見た以上はやっぱりこいつも見ておかなくっちゃサッカーを見る年になっていたらしー2003年度も暮れないと、「国立霞ヶ丘競技場」へと日本中の高校サッカー部の頂点を決める「全国高等学校サッカー選手権大会」の決勝戦「国見vs市立船橋」を見に行く。実はこれが始めての高校サッカーの決勝見物で、それもその筈たしか去年までは正月も開けた平日に試合が行われていてサラリーマンではとてもじゃないけど見に行けなかったのが、今年はハッピーマンデーの「成人の日」に開催されることになって胸を張って見に行けるよーになったもの。胸さえ張らなけりゃ平日だろーが見に行けるんだけど、夜ならまだしも昼間はさすがに気が咎めるからなー。

 珍しく日差しも照って下手すると11月の「日本代表vsアルゼンチン代表」の試合の時より暖かかったこともあってか、人の出足もなかなかよくって1時間前に到着した国立の自由席はそれなりの入り。最終的には5万人が入ってほぼ満席になった訳で、サッカーブームが再燃しているってこととカードが絶好だったこと以上に、休日開催委した効果が出ていた感じ。そーいえば「成人の日」の風物詩だったラグビーの確か「日本選手権」決勝も、毎年大勢の人で賑わっていたからねー。サッカーのそれも高校生の大会に国立を奪われてラグビーは悔しがっているのかな。

 国立ではS席SS席に応援席を除いた自由席の前の方はすでに座られていたんで、バックスタンドの市立船橋側のサイドで、位置的には市立船橋のチアリーダーが踊っている、ピッチで言うならコーナーフラッグが立っている部分よりちょいセンター寄りの場所をずっと上に登ったところに陣取る。一目でピッチ全体が視野に入る好位置で、選手のアップは無理でもサッカーの流れを掴むには最適だった上に踊っているチアリーダーの後ろ姿が遠目ながらも観察できる場所。とはいえやっぱり遠過ぎて、奥はもちろん脚すらもよく見えなかったのはちょっと残念。来年は頑張って応援団席に潜り込もう、市船に学士入学して(できるのか)。

 試合の方は前半こそ市船のパスがまるで通らず蹴ったボールがことごとく国見の守備に引っかかっては攻められる展開で、攻撃サッカーを標榜して来た市船にしてはショボ過ぎる試合をやってるなあー、このままだと眠っちゃいそーだよとあくびをかみ殺していたけれど、後半に入るとなぜか市船、がぜん動きが良くなってパスもぽんぽんと回るよーになって、なんだ前半は国見に好きにやらせて体力を奪っていたのか、メンバーがまるで代わってなにのに前半と後半でまるで異なる攻撃を見せた市船の、これは作戦だったのかってな勘ぐりも浮かんできた。それでも1点を市船に奪われた後半の終盤にかけての国見の攻撃はすさまじく、伊達に3連覇の可能性を持って決勝までやって来るチームじゃないってことだけは実感する。

 市船の唯一の得点となった中断からのミドルシュートは威力も球筋も超絶的でとてもじゃないけど高校生の打ったボールとは思えなかった。1生にたぶん何度も打てないシュートをこの場で決めた彼がここで幸運を使い果たしていないことを祈ろー。ともあれ高校日本一に地元の高校がなったのは実にめでたいことで、めでたさついでに市長さんが税金の引き下げとかやってくれたらありがたいんだけど、そんな玉でもないしいちいちそんな徳政令を出していたら、市船もおちおち優勝してられないんで現状維持こそを最善と訴えることにしよー。ともあれこれで大きな大会の決勝をいろいろ見られて面白かった今日この頃。国立では次は26日の「全日本女子サッカー選手権大会」の決勝でお目にかかりましょう、って誰も行かないだろーなー、日テレ・ベレーザが残って酒井與惠ちゃんが出場してくれることを祈ろう。可愛いかはともかくサッカー選手として一流なんで、酒井ちゃん。


【1月12日】 「月刊アニメージュ」の2003年2月号を買う。ガンダムガール&レディのシールが嬉しいけれどハマーン様が小さいのは許し難い、あとマチルダさんも。記事の方では大森望さん大地丙太郎さん水玉螢之丞さんらが書いていた「コラムファクトリー」がまとめて終了で、「ニュータイプ」にもあるし「電撃アニメーションマガジン」にもあったアニメ雑誌につきものなコーナーが消えて来月からいったい何がどんな感じで始まるのかと興味津々、見開き版権イラストとかがごちゃっと入ったり情報ページが入ったり広告が入ったりグラビアが入ったり読者投稿が入ったりしてどこに何があるのか分かりづらいアニメ雑誌を、ここで一気に改革しよーとゆー心づもりなのかな。

 設定資料は「灰羽連盟」でラッカもレキもさまざまな角度で顔が描かれていて、これを見れば新しいカバーガールも書けるかも。でも面倒だからしばらくは(たぶん永久に)換えなさそー。けど補助付き光臨の乗ったラッカにした気も。あー悩む。新作情報だと村田蓮爾さんがキャラクターを担当する「LAST EXILE」ってのがラピュタ的とも言えそーな航空冒険活劇で面白そー。女の子キャラは村田さん流に丸顔で目がくりっとしていてとっても好み。けど飛行服ってダブダブなんでウェットスーツっぽい紀之ちゃん的な見目麗しさとは縁遠いのがちょっと心残り。「すめば都のコスモス荘」は矢上裕さんの絵の感じが良く再現されてて期待大。「成絵の世界」はどこまで見えるか、見せるかがカギだな、とりあえずテレビ東京系じゃなくて良かったと。超・期待。「HAPPY LESSON」の続編だあ? 超々・期待。

 「ギャラクシーエンジェル」は「堀江美都子とエンジェル’03」の歌じゃなくって前回だけのネタだったと確定、すごいなあブロッコリー、やってくっるなあマッドハウス。新オープニングは駄洒落の方はまるで目が追いつかないけど冒頭で羽根がクルクル回るよーになったのには激しく好感。それより何よりエンディングで登場のキラキラ衣装なエンジェル隊のシースルースカート(ってよりはその下に履いてるもの)に素早く反応激しく欲情、これ見るためだけにシリーズ後半のDVDを買おーかと悩む今日この頃、いっそシリーズ全部のオープニング&エンディング集(もちろんミッチーのも含めて)を出してくれないものだろーか、ミルフィーユのジャンケンもグーチョキパーの3パターンをマルチアングルで収録して。

 たった4枚でも書けない時には書きたくないもので書かないで逃避して近所「ダイソー」で浪費、したことろで1つ100円だからたかがしれてるんだけど。100円コミックシリーズで志賀公江さんって人の「スマッシュをきめろ!」ってゆーのが出てたんで5巻まとめて購入、1970年頃の作品で両親の別居で姉と妹に分かれていた2人の天才テニスプレーヤーが見えて最初は憎しみ合う敵として戦いながらもやがて理解し合い情愛を育んでいくって感じのストーリーで、テニスマンガの嚆矢として当時結構人気になったらしーけどあんまり記憶にない。やっぱり「エースをねらえ」が強烈過ぎたからなあ。絵はいかにも当時の少女漫画って感じで、何故かこないだ読んだ「電脳なをさん」でパロられていた聖悠紀さんの「作画グループ」時代の「この宇宙に愛を」を思い出してしまった。遙かに志賀さんの方が巧いけど。テレビドラマにもなったそーだけど主演とか誰がやっててどんな内容だったんだろー。気になるなあ、魔球の描き方も含めて。

 それにしてもダイソー、ついに漫画週刊誌にも進出したよーで、それも一応は名の通ったモンキーパンチ先生に牧美也子先生を起用していたりして、これを100円で売ってしまって足が出ないのかって悩む。その名も「コミ・マガ」って雑誌に数録されているモンキーパンチさんの漫画は、一応はルパンがキャラクターに使われているけど中身の方は英会話漫画でストーリーは別にないから読んで面白いかってゆーと微妙。牧さんの方も一応はあの渡辺淳一さんの大ベストセラー「失楽園」の漫画版を掲載だけどたぶん旧作の採録だからコストも新作ほどではないんだろー。残る漫画はなおさらに微妙な線。岩本久則さん広瀬歩さん田中朝さんホンダじゅんじさん高村加南さんの誰がどれくらい有名なんだろー。


【1月11日】 よーやくやっと「まほたい」が地上波でも見られることになったと喜びに勇んで録画して朝、見返して沢野口沙絵ちゃんも中富七香ちゃんも愛川茜ちゃんも油壷綾之丞センパイすらも出ていなくって愕然とした、のはちょっとだけホントだったりしなかったり。そんなこんなで始まった「まほたい」は「まほたい」でも「魔法使いTai」とはまるで全然無関係な「魔法遣いに大切なこと」は、冒頭から超下手っぴなヒロインのセリフまわしにどこのどいつだと怒り心頭でエンディングのクレジットを見て「EUREKA」の宮崎あおいだったと判明して実に個性的で初々しいと手のひらを返す。これが愛ってもんだ。相手には未来永劫届かないけど。

 渋谷下北沢あたりの光景がまずまるリアルに描写されている画面に一切の躊躇もなく魔法使いってゆー非現実なファクターが紛れ込んで来る世界観、ってのにやや戸惑い、何だってかなえられる魔法使いが存在しながらも現代とまるで変わらない社会文化テクノロジーを維持している世界ってのの成り立ちなんかに興味を持ってしまったけど、そーゆー所まで踏み込まないのが優しさってもの。何千年も未来の宇宙船とかファンタジー調の異世界とかにもしっかりと眼鏡っ娘がいたりするのにいちいち目くじら立てていては眼鏡っ娘ファンは勤まらないし、けど「眼鏡っ娘酒場」は面倒くさいからいかない、群れるのは苦手だ。

 田舎から研修に出てきた魔法使い見習いの菊地ユメちゃんがひとり、研修先の事務所の台所でピザを食べながら泣くシーンなんかは情感入ってて好感、けど誰か同居人がいる分まだマシな方でこんな1人ご飯の暮らしを本と洗濯物しかない部屋で13年間とか続けた人間から見れば覚悟が足りんと問い詰めたくなる。羨ましさで。本編のセリフは最後まで拙さ前回だったけど次回予告の方はリズムもあって演技もちょい入ってた感じで、このノリが乗ってくればもう少し見ていて聴きぐるしくない優しく切なく胸に響く作品になってくれるのかも。とりあえず期待、音楽にも。ついでに録画してあった「WOLF’S RAIN」も見る。トッペイは出ていないのか。犬神明は出てくるのか。

 そこかしこで評判になって来てるんで折角だからと「船橋ららぽーと」にある「アミューズメントプレイスアナハイム・エレクトロニクス」へと出向いて「ガンダム・パイロット・アカデミー」をやってくる。都会に住んでる人には遙か彼方の施設でも僕ん家からだと歩いてせいぜいが20分って所にある「ららぽーと」。昔は土日にスポーツ観戦とかしてなかったんで暇つぶしと買い物にほとんど毎週、出かけてたんだけどここんとこご無沙汰だったんで、そんな面白い施設が入ってるなんて知らなかった。いやマシン自体はアミューズメント関連のイベントで目にはしてたんだけど、いつも大行列で試すに億劫だったんだよね。

 それが今日、立ち寄った「ららぽーと」では正午からの回で並んでいたのは前に2人の組とそして僕くらい。とりあえずは前の組が乗り込んでプレーしているところを後ろから眺めて、どんなシーンが繰り広げられるのかを観察、なるほどまずはホワイトベースからの発進か、おおいきなり攻撃だよ、降り立ったここは南米か、ジャブローか何かの基地に潜入するんだな、わあ袋叩き、シャアのズゴックは出て来ないなあ、ってな感じに進む展開を確認していよいよ自分の番が到来、本来だったらパイロット1人にガンナー1人がペアで楽しむものみたいだけど、そこはひとり寂しく来るお客さんのことも考えられてて、ガンナー席から右手で攻撃用のスティック、左手で操縦と防御用のスティックを操作できるよーになってている。

 そもそも2人が並んでガンダムを操縦することなんて不可能。やっぱり1人で操縦から攻撃までをこなして一流のモビルスーツ乗りってものなんだろーけれど、それをやってしまうと混んだ時に回転がなおさらきかなくなるから仕方がない。1人で操縦できたのはあるいはとてつもない幸運だったのかもしれない。さてスタート、コアファイターが発進してガンキャノンが発進した後によっこらしょ、とカタパルトへと足を乗せるシーンからすでに座席がガキガキと揺れていい感じ。射出のシーンではもりとん大声で「アムロ、いっきまーす!」を叫ぶのが作法なんだけど恥ずかしいから心の中だけで勘弁してもらいました。勇気と自身のある人には是非に叫んでもらいたいものです。

 プレイの方はといえば2本あるスティックの使い分けが最初ではなかなかに難しく、歩くのに左右のスティックを交互に前後させはさすがにしなかったけど、シールドを張るところでバルカンを発射してしまったり進むべきところでビームライフルを打ってしまったりと散々な出来。結局は前の2人の半分も進めず基地に進入してすぐに戦死となってしまった。うまくこなせばどんどんと前に進めてきっと、とてつもない光景を見られるんだろーけれどそれには修練が必要そーで、空いてる時に通って2度、3度と挑戦するのが良いのかも。前の2人組も僕が乗ったすぐ後にまた並んで待ってたし、ってことはこの時間帯に遊びに来ていたのは2組3人だけってことなのか、こんな稼働率で元がとれるのか。まあ特別に空いてる日だったんだろー。もう1度乗っても良かったけど恥ずかしいからとりあえず退散。脳内シミュレートを行った上でまた行こう、だってホントに近所だし。羨ましがれ都会人たち。

 しかし久々の「ららぽーと」は一段の増殖ぶりで一時の場末感が払拭されて華やかなショッピングモールになっていた。もちろん西端の「そごう」がなくなり東端の「ダイエー」にもヤバさが漂っていたりと、両極のキーテナントがともに弱体化してるってゆー問題点はあるけれど、南側に新しく作られたショッピングモールが割にそれなりな規模でテナントも良いところが入っていて、これだけの店が揃っているならわざわざ東京へと出るよりも歩いて「ららぽーと」に行った方がいいかなって思えて来た。「ユナイテッドアローズ」が展開しているブランドの「グリーンラベルリラクシング」があったのはちょっと嬉しいかも、「丸の内ビルディング」にもあるけど規模がまるで違ったし。オタク系だとガンダム関連のグッズを売る店があって、店頭にマイクロビーズが詰められたハロのクッションがあって、それも等身大サイズだけじゃなく両手に抱えられるくらいのもあって一瞬、一瞬、欲しくなったけど財布や部屋のゆとりと相談してあきらめる。2割引らしーんで欲しい人は「ガンダム・パイロット・アカデミー」帰りに寄ろう。ミニモニ級ザクも待ってまーす。


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