“Dr.パルナサスの鏡” ★★
The Imaginarium of Doctor Parnassus
(2009年イギリス/カナダ映画)

監督:テリー・ギリアム
脚本:テリー・ギリアム、チャールズ・マッケオン

出演:ヒース・レジャー、クリストファー・プラマー、ジョニー・デップ、ジュード・ロウ、コリン・ファレル、リリー・コール

 

ラブリーボーン」の幻想的な部分がよく判らないと思ったら、本作品もやはり幻想的な部分が多く、やはり判らない。
でも、名優たちと若い女優リリー・コールが繰り広げる、想像力溢れる幻想世界は見応えあり。

舞台は2007年の英国ロンドン。パルナサス博士が率いる中世英国のような旅芸人一座が主役。でも、あまり儲かっていない様子。
そのパルナサス博士の正体がイマイチ不明なのですが、悪魔のニック氏と契約して永遠の命を貰い、その代わりに愛娘ヴァレンティナが16歳になったらニックに差し出すという約束をしたらしい。そのヴァレンティナの16歳の誕生日まであと僅か。
そんな時一座に加わったのは、首吊り自殺をしかけているところを救われた、トニーというこれまた正体不明の男性。

本映画を観た最大の同期は、そのトニーを演じるヒース・レジャー。なんといっても「ダークナイト」のジョーカー役の演技が凄かった。
しかしそのヒース・レジャー、本作品の撮影中に急死し、途中からその代わりをジョニー・デップ、ジュード・ロウ、コリン・ファレルの3人が入れ替わり務めるという豪華な顔ぶれになっています。

パルナサス博士を演じるのは、「サウンド・オブ・ミュージック」でトラップ大佐を演じたクリストファー・プラマー。このプラマー、年老いたとはいえ、「理想の恋人」「イルマーレ」等々、今も変わらずいろいろな作品で活躍している様子で感心します。
そのクリストファー・プラマーほか、ヒース・レジャー、ジュード・ロウ他錚々たる面々が演じているが故に、リリー・コールという若い女優の存在が魅力的。

テリー・ギリアム監督に然程思い入れがある訳でなく、ストーリィは良く判らないという面があったにも関わらず、ファンタジーとサスペンスが入り交じって壮大な幻想世界が繰り広げられるところ、観応え十分だったと感じます。

2010.02.06

       


  

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