“ハンコック” ★★
Hancock
(2008年アメリカ映画)

監督:ピーター・バーグ
脚本:ヴィンセント・ノー、ヴィンス・ギリガン

出演:ウィル・スミス、
シャーリーズ
・セロン、ジェイソン・ベイトマン

 

「ハンコック」というのは、ウィル・スミス演じるスーパーヒーローの名前。
そのスーパーぶりが凄い。空は飛べるし力は強大だし、ロケット弾も片手で跳ね除けてしまうという鋼の肉体の持ち主。
ところがこのハンコック、人々からの評判がすこぶる悪い。子供からも「クズ」呼ばわりされるほど。
というのは、年中酔っ払っているし、悪人を退治する貢献面よりその際に建物などを壊しまくる損害発生面の方が余程大きいが故。
たまたまそのハンコックに絶体絶命のところを救われたのが、PR会社勤務のレイ。ハンコックのイメージを変え、大衆に愛される真のヒーローになってもらおうといろいろな提案し始めます。

ヒーローものですから、レイの進言によって真のヒーローとなったハンコックの活躍ぶりを予想するのは当然でしょう。
ところが・・・・。
新たにハンコックに優るとも劣らないスーパーウーマンが登場するかと思えば、何でこうなるのぉ?、という展開。
さらに最後には、おいおい、ヒーローものではなかったのか、これじゃあヒーロー悲劇物語じゃないか、と思わず溜め息したくなるような場面へ。
あまりの衝撃に呆気に取られていたら、予想もしない再逆転が。でも、何という再逆転なんだ、これは!!

一見ヒーローものでありながら、本作品の正体はヒーロー故の人間ドラマ。ヒーローとは如何に孤独で辛いものか、という内容になっています。
スパイダーマン”“バットマン”等々とスーパーヒーローものの映画化が盛り上がっている現在、その逆を行くようなヒーローもの、というところが本作品の妙味。
ウィル・スミス、シャーリーズ・セロンの2人が見応えたっぷり。共演のレイを演じるジェイソン・ベイトマンも良い味を出しています。

2008.08.25

      


  

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