“ステキな金縛り” ★★☆
(2011年日本映画)

監督:三谷幸喜
脚本:三谷幸喜
出演:深津絵里、西田敏行、阿部寛、中井貴一、竹内結子、草なぎ剛、浅野忠信、KAN、山本耕史、深田恭子、篠原涼子、佐藤浩市、唐沢寿明

  

深津絵里演じる弁護士の宝生エミは、ドジでヘマばかり。すっかり自信を失っているところ、先輩弁護士の速水から最後のチャンスだと与えられたのは、少々奇妙な事件の弁護。
若い妻が殺され犯人としてその夫が逮捕、起訴されたのですが、その夫のアリバイというのが、山中のさびれた宿で落ち武者姿の幽霊にのしかかられ金縛りにあっていたというもの。
まさかとは思ったもののエミ、実際にその宿で泊まったところ、自らも金縛りにあい、落ち武者姿の幽霊と出会うことになります。
早速アリバイ証言を依頼し、北条家の落ち武者で自らも冤罪で処刑されたと嘆くその更級六兵衛から弁護側証人として出廷することに応諾を取り付けたものの、難題は六兵衛を目にすることのできる人間が限られること。
さあ、この難題にどうエミは挑むのか、降りかかる困難、検察側の逆襲をどう乗り切るのか、かつまたエミ自身一人前の弁護士に脱皮できるのか、という法廷ものコメディ。

いやー、面白かった。見応えたっぷりです。
更級六兵衛を演じた西田敏行についてははまり役で今更何もいうことはないのですが、主演の深津絵里がお見事、実に良い。彼女一人の演技を見ているだけでも、たっぷり楽しめます。・・・ホント上手いなぁ。
エミの敵役となる小佐野検事役の中井貴一も、存在感たっぷり。
こうも芸達者ばかりの役者さんが集まっていると、映画って本当に面白いです。

驚くのは主役級の男優・女優たちがチョイ役で次々と登場すること。
深田恭子など、最初の方でちょっと出るだけですよ、何と勿体ない!
それでもそのちょっとした場面だけで、深津絵里と絡んで十分笑い、十分楽しませてくれるのですから、これはもう贅沢というもの。

上演時間、約2時間半。たっぷり楽しめること、請け合いです!

※ストーリィ中、フランク・キャプラ監督、ジェイムズ・スチュアート主演の名作映画「スミス都へ行く」「素晴らしき哉!人生」が重要な要素となります。それもまた2作のファンである私としては嬉しいこと。

2011.11.03

      


  

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