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11.花が咲くとき 12.わたしの忘れ物 13.カレーなる逆襲! 14.コイコワレ 15.明日の僕に風が吹く 16.龍神の子どもたち 17.おまえなんかに会いたくない−白麗高校三部作− 18.水底のスピカ−白麗高校三部作− 19.花ざかりを待たず 20.葬式同窓会−白麗高校三部作− |
【作家歴】、メグル、あの日にかえりたい、てふてふ荘へようこそ、四龍海城、ばくりや、向かい風で飛べ! 願いながら祈りながら、モノクローム、森に願いを、ミツハの一族 |
灯 |
11. | |
「花が咲くとき」 ★★ | |
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主人公は札幌に住む小学6年生、瀬川大介。 その大介は、学校では同級生から執拗なイジメを受けており、家では両親から成績のことで怒られてばかり。その積もり積もった鬱積を大介は、隣に住む佐藤北海という、近所から気味が悪いと言われている独居老人が庭で育てているらしい貧弱な木の花芽を削りとることで解消しています。 夏休み、成績のことでまたもや両親から叱りつけられた大介は、佐藤北海さんがボストンバックを持って家を出ようとしているのをみかけ、咄嗟にその軽トラックに潜りこみます。 そして北海さんの跡を付けるまま、苫小牧港から大洗行きのフェリーに乗り込みます。 本書は、何か秘密を抱えているらしい北海老人と、老人が仕出かそうとしている結果を見極めようとする小学生=大介という不釣り合いな2人によるロードノベル。 ストーリィ設定もキャラクター設定も全く異なりますが、どこかマーク・トウェイン「ハックルベリー・フィンの冒険」に通じるものがあるように感じます。 大介にとっては「可愛い子には旅をさせろ」という言葉通りの、様々な人との出会いによる貴重な人生体験・社会学習となる旅。 一方、佐藤北海老人にとっては、大介が介入してきたことにより続けざるを得なくなった旅。 前半はまるでお互いに敵視し合うかのような緊張を孕んだ旅ですが、後半に入るとそれが一転、お互いに支え合うような旅へと変化していきます。 その微妙なバランス具合とその苦みが、本ロードノベルに惹きつけられる理由と言ってよいでしょう。 忘れ難い思い出となるだろう、札幌から長崎までという長い旅を描いた長編作。お薦めです。 1.出立/2.取引/3.同行/4.対価/5.矜持/6.反発/7.強者/8.過去/9.覚悟/10.約束 |
「わたしの忘れ物 Lost and Found」 ★★ | |
2021年04月
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H大学3年の中辻恵麻、なんとなく大学の学生課に足を運ぶと、奨学係の女性から強引にバイトを押し付けられます。 しかたなく恵麻が赴いたそのバイト先は、大規模商業施設の中にある“トウッティ忘れ物センター”。 しかし何故、ユウキという奨学係の女性は恵麻に「行くべきよ」と言ったのか。 バイトの期間は、係長の女性が介護休暇中の03/19〜05/06までという短期間。 水樹凛、橋野聡一という共に年上の20代職員に見守られるようにして、恵麻は忘れ物センターでバイトを始めます。 忘れ物と言っても、誰からも見向きされないようなガラクタ同然のものばかり、と恵麻には思えます。 しかし、忘れ物センターに届いていないかと探しに来る人がいます。他人からみればガラクタでも、本人にとっては大事なもの。それは、そこに大事な思いが籠っているから。 自分には存在感がない、ミス・セロファンと自嘲する恵麻の気持ちが、幾つもの忘れ物に関わるうち次第に変化していく、というストーリィ。 そして最後は、恵麻自身に関わる忘れ物のストーリィ。 しかし、そこにまさかそんなドラマが待っていようとは! でも、恵麻と高校時代の親友=美影との間にそうしたドラマがあったからこそ、本作は心に残る、忘れ難いストーリィに至ったという気がします。 乾ルカさんらしい、切れ味の良い結末。読了後の余韻は、深いものがあります。 妻の忘れ物/兄の忘れ物/家族の忘れ物/友の忘れ物/彼女の忘れ物/私の忘れ物/エピローグ |
「カレーなる逆襲!−ポンコツ部員のスパイス戦記−」 ★☆ | |
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一年生部員が急性アルコール中毒で重体、というマスコミ報道がされたことによって、小樽経営大学野球部は廃部の危機。 野球部員たちに救済条件として示されたのは、北海道総合大学との定期対抗戦に設けられた特別競技種目<カレー戦>に出場すること。 適当に作ればいいんじゃないのと適当な気持ちで臨んだ樽大野球部員たち、道大が作ったカレーの美味さに圧倒され、大差による惨敗。 しかも、相手は正式なカレー部。そして今回の対抗戦は、15年前に行われた同じカレー対抗戦で道大が樽大に惨敗した遺恨試合だったと聞かされ、衝撃を受けます。 そこから樽大のリベンジが開始されます。道大に再試合を申し入れた結果、あと2試合を行い、計3試合での結果で決着をつけるということで合意。 さっそく樽大メンバーたち、全て受け身で生きて来た院生主将の森一郎、マネージャー兼コーチの白石苗穂、貧困家庭育ちの恵山(えさん)光、36歳の新入部員=砂原健介という面々、さっそく樽大を凌ぐ美味カレー作りに挑みますが、そう簡単に作れる筈もなく・・・。 最後は、樽大OBで伝説のカレー伝道師“カンチョウ先輩”に頼ることになります。 大学対抗戦という大学もの青春ストーリィ。 如何にカレーとはいえ、部員たちが協力し合って挑戦するという展開は、青春ストーリィに他なりません。それは、樽大野球部に限らず道大カレー部にとっても同じこと。 なお、このカレー対決は、乾ルカさんが北海道大学で臨時職員をしていた頃、小樽商科大学との対抗戦において実際に行われたことだそうです。 編集担当者からこれで一作書けますと言われたものの、結局10年かかってしまったとのこと。 青春もの、やっぱり好きなんですよねぇ。本作もコミカルとはいえ、誤りなく青春&成長ストーリィ。 単にカレー対決だけでなく、そのための準備、練習を通じて、それぞれに問題を抱えていた部員たちが、そのトラウマを乗り越え、一歩成長していくストーリィなのですから。その辺りが読み処です。 プロローグ/1.残党のお仕事/2.ポンコツ部員がけっぷち/3.見つけた!カンチョウ先輩!/4.まだ負けてない/5.雲ひとつない/エピローグ |
「コイコワレ」 ★☆ | |
2022年12月
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“螺旋プロジェクト”、昭和前期編。 螺旋プロジェクト作品といっても、ストーリィの中で海族と山族の対立を核として書かれた作品はそう多くなく、そうした対立要素もあるという程度の書き方が大方だったと思います。 それらの作品と対照的に、本作は海族と山族の対立を主軸にして描いたストーリィ。 主人公の浜野清子は東京の小学生。父親を事故で失った後は母親と2人きりの家族。 清子、目の色が蒼く、気持ち悪いと言われクラスで除け者。 その清子と同級生らは太平洋戦争の戦況悪化により、宮城県の山村地帯にある高源寺へ集団学童疎開します。 もう一人の主人公である那須野リツは、人減らしのため生き埋めにされかけていた女児。山中で炭焼きをしている今谷源助老人に助けられ、高源寺住職一家の養女となって育ちます。 そのリツもまた、「山犬」等と言われ除け者にされています。 同じような状況にあるというのに、清子は海族、リツは山族であることから、お互いに出会った時から相手を「嫌いだ」と感じて反発し、また憎み合う。 それどころかついに・・・・・。 宿命として憎み合う相手とは、如何にしても相容れないのか。お互いの存在を認め合うことはできないのか。 友情に結ばれることはなくても、清子とリツ、それぞれの成長を描いたストーリィ。 最後には感動が待ち受けています。 1.「逅」/2.「恋う」/3.「紅」/4.「乞う」/5.「光」/6.「交」/7.「攻」/8.「効」/9.「考」/10.「劫」 |
「明日の僕に風が吹く」 ★★☆ | |
2022年08月
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中二だった川嶋有人は、具合の悪くなった女子生徒を助けようとしたものの足がすくんで何もできず。そのことから同級生たちの嘲りを受ける羽目となり、それ以来不登校、ヒキコモリ。 そんな有人を部屋から連れ出そうと雅彦叔父が強く勧めてくれたのは、叔父が医師として勤める診療所のある北海道の離島=照羽尻島にある高校への入学。 人口 300人余という照羽尻島の高校の生徒は、有人を含めても2年生と1年生を合わせたった5人。 新学期が始まっても登校できずにいた有人でしたが、人間関係の濃いこの島で他の生徒4人(地元2人+寮生2人)に招き入れられるようにして、徐々に彼ら、そしてこの島に馴染んでいく。 一般的な青春ストーリィでしたらこのまま順調に進みそうなところですが、折角立ち直った有人を思わぬ衝撃が襲います。 そして再び有人は絶望を感じてしまう・・・。 有人、率直に言って優しいけれど意気地がない少年、とも言えるでしょう。 でもそうした少年をこそ一般的な少年像として、目を向けるべきなのではないでしょうか。 居場所を失った有人を部屋から救い出してくれたのは叔父、そして再び打ちひしがれた有人を助けてくれたのは4人の仲間たち、島の人々。 もちろん有人が本当に立ち直るためには、人に頼るのではなく、自分の足で前に踏み出すこと。 事あった時、十年後の自分を想像してみる、まず行動すること。それが大切だと有人が身を以て知るのは、理屈ではなく、事実を重ねてのことです。 骨太の青春&成長ストーリィ。また、登場人物一人一人に魅力があるところにも魅了されます。 強いメッセージ力のある、成長物語の逸品。お薦めです。 |
「龍神の子どもたち」 ★★ | |
2023年11月
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舞台は、古くからの住民たちが住む山側の<谷津流>集落と、海側に新しくできた新興住宅地<のぞみ野丘ニュータウン>がことごとく対立し、大人も子供も互いにいがみ合う町。 白鷹山と黒蛇山のふもとに広がる谷津流集落では昔からの祭事を大切にしていますが、新しい住民たちはそれを田舎臭いと馬鹿にします。 小学校は別々だった子供たちも中学校では一緒になり、早速いがみ合い続き。両者を取り持とうと辻校長がいろいろ工夫を凝らします。 そうした経緯もあって企画されたのが林間学校。9人の生徒が参加を申し込み、教師2人が引率者となって、黒蛇山を切り崩して造られたのぞみ野丘自然公園にあるコテージへと向かいます。 しかしその当夜、地震による山崩れでコテージは土砂に埋まり、教師と炊事係の大人3人は死に、子供たち9人だけが生き残ります。 さてそこから、黒蛇山の山頂を経由して尾根伝いに白鷹山へ向かうという、生き延びるための子供たち9人によるサバイバル行が始められます。 その中で、お互いに持っているものを出し合い、谷津流に伝わる古の言葉を辿り、協力し合うことでいつしか子供たちの間にあった壁は取り払われていきます。 冒険行の一方で、新しいものに惹かれるのは当たり前、でも古くからの伝承を大事にすることの重要さ、相手を思いやる心を持つことの尊さ、自分自身で考えて答えを見出すことの意味を、本ストーリィは伝えています。 児童向きのストーリィのように感じられますけれど、大人が学ぶべきところも多分にあります。 それにしても、田舎と新興住宅地の対立の象徴となるのが、トイレの違いというのは嵌り過ぎていて愉快、お見事です。 1.谷津流とニュータウン/2.仲良くなれない/3.その意味は/4.都会の子になるんだよ/5.林間学校/6.山崩れ/7.山中を行く/8.帰還、そして |
「おまえなんかに会いたくない」 ★★ | |
2023年09月
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札幌北区にある道立白麗高校の3年6組。学園祭の最後にタイムカプセルを埋め、10年後の同窓会で開封することに。 そしてその10年目、同窓会開催案内中のSNSに「岸本李矢さんを覚えていますか」という謎めいた書き込みがなされます。 それは、当時クラスでいじめの対象となり、転校していった女子生徒の名前だった・・・。 当時の生徒を一人一人、当時と現在におけるそれぞれの立ち位置を綴っていくという構成。 本ストーリィで印象的なのは、当時のクラスでは“カースト”意識がとても強かったこと。 岸本李矢という生徒が皆から疎外されたのも、カーストを逸脱したからだったのか。しかし、もう一人、カーストを逸脱した行動をとっていた女子もいたのですが・・・。 高校時代は上位カーストにいたからといって、10年後の今も相応の位置にいるとは限らない。そこが学校社会と現実社会の違いでしょう。 ともあれ、度々投稿される岸本李矢絡みの書き込みが、後ろ暗い気持ちを抱えた元生徒たちの心をかき乱していく。 読み進んでいくと次第に、どんな結末が待っているのか、ハラハラする気分になっていきます。 都市伝説の“遺言墨”をもって岸本李矢が書き、タイムカプセルに入れたという手紙、それはどんな爆弾となって皆の前に現れるのか。 かなりスリリングな展開です。そこが本作の面白さ! 学校カースト、遺言墨、そして現在の新型コロナ感染という苦難下の青春群像劇。 最後に待っているのは、大団円か復讐成功劇か。それは読んでのお楽しみです。 プロローグ/井ノ川/藤宮/室田/木下/磯部/井ノ川ふたたび/花田/岸本/再会 |
「水底(みなぞこ)のスピカ Spica under water」 ★★☆ | |
2024年10月
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札幌の白麗高校に東京から転校してきた汐谷美令。 彼女はその美しさ、学年トップの優秀な成績で他の生徒たちを圧倒してしまう。 しかし、クラス女子の中心人物である城之内更紗から、「東京の人」という冷ややかな呼び名を与えられ、孤高の位置を与えられてしまう。 その美令に近付こうと足を踏み出したのは、自分もまた他の同級生たちと相容れないでいた松島和奈。 上記3人の、濃密な1年にわたる青春模様、友情模様を描いた青春群像劇。 それぞれ人に言えない事情、思いを抱えているらしい三人が様々な出来事を通じて、友情を深めていくストーリィ。 そう言ってしまうと、どこにでもある青春&友情譚と思われてしまいそうですが、本作はちょっと違う。 本作に描かれるのは、究極的に友だちとは何か、友情とは何か、どうしたら友だちとして繋がれるのか、という問題だからです。 彼女たちが、色々な出来事にぶつかり、それを経験して共感を深めていく展開が実に良い。 でも、美令には何か2人に隠し続けていることがある。 彼女の言う「神様の見張り番をしているの」とは何のことか? その3人に、青木萌芽、赤羽清太という男子同級生2人が絡んでいくのがまた良い。 彼女たち3人だけの閉鎖的な世界になることを防いでいますし、彼ら2人にも友情という問題はあるのですから。 最終場面が素晴らしい。何と綺麗で清冽なシーンでしょうか。 このシーンを味わうだけでも、本作を読む価値があります。 お薦め! |
「花ざかりを待たず」 ★★ | |
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断続的に続く腹痛のため椎名利夫(79歳)が病院で診察を受けたところ、すい臓がんでステージW、余命は1年くらいといきなり癌宣告を受け、妻ならびに二人の娘はショックを隠せません。 そこから始まり、利夫が死去するまでの家族の様子を描いたストーリィ。 利夫、腹痛以外が元気、それ故に余命宣告を受け入れられないのか、治療してもらえれば良くなるのに、と言うばかり。 妻の慶子(74歳)は、病気の早い進展に戸惑うばかり。 そしてこの夫婦が共にまずしたことと言えば、バイト働きで今も実家で親と暮らす独身の長女=由希子(40歳)に早く花嫁姿を見せてほしいと無理強いすること。 一方、結婚して既に2人の子を持つ次女=西田真理子(39歳)は、既に一番大切なのは両親でなくなっている所為か、彼らに比べるとちょっと冷静。 私の年代としてはもはや他人事ではありませんから、つい自分に照らして考えてしまいます。 いざそうなったらどれだけ冷静に事実を受け入れられるか分かりませんが、少なくとも利夫のように現実逃避したり、この夫婦のように独身の娘に結婚を急く、というようなことはしないなぁ、と思います。 人間であればいずれは避けられない死。 そうなった時の私の願いは、家族にあまり負担をかけたくない、ということです。 父親の死を前にして、娘たち2人が自分の人生を優先するのは当然のことでしょう。 また、少しでも長く生きていて欲しかったと語る妻に対し、知人たちが早く死んだのは一番の妻孝行だと諭す辺り、それこそが現実だと得心できる思います。 家族が余命宣告された場合の在り様を、リアルに考えさせられる一冊です。 |
「葬式同窓会」 ★★ | |
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「おまえなんかに会いたくない」「水底のスピカ」に続く“白麗高校”第3弾。 卒業からら7年、当時の担任教師だった水野死去の報せを受け、通夜に参列した同級生たち13人は、その流れで居酒屋へ。 奇しくも同窓会、となります。 そこで話題となったのは、ある日の漢文授業、水野先生が一人の生徒に厳しく当たり、結果その生徒=船守は不登校となり、再び同級生たちの前に姿を見せることはなかった・・・。 上記事件がひとつの軸になっていますが、現在白麗高校で非常勤の司書教諭をしている柏崎優菜、小説サイトに自作を発表していて自称作家である北別府華、ブログで人気を得たい望月凛、女性に興味がない一木暁来良、検査結果に不安を抱く大学院生の碓氷彩海ら、高三の時と現在を跨りながら描かれる青春群像劇。 “白麗高校”シリーズといっても、主要登場人物は前2作と異なります。それでも前2作で登場した人物たちが少し顔を見せますから、その点は楽しい処でもあります。 優菜を救ったことのある藤宮先生、赤羽清太、夏月、井ノ川と。他にも名前だけ登場する人物もあり。 大人とは一体何なのか、今自分たちは大人と言えるのか。 そして20代半ばとなった自分たちにとって、過去のイジメとは何だったのか。 そしてミステリ要素は、冒頭2章に搭乗する人物は誰なのか、何故船守は不登校、ヒキコモリとなってしまったのか、等々。 高校生とは、所詮大人ではなかった、と感じさせられます。 それならば今、大人として自分たちはどう考え、そして行動すべきなのか。その通りの大人になっているのか。 いろいろ振り返り、考えさせられる青春群像劇のひとつ。 シリーズ第3弾もまた、読み応えのある快作でした。 八月十一日正午 カナダトロント/八月十日 風冷尻山山中/柏崎優菜/北別府華/再び山中/一木暁来良/柏崎優菜/碓氷彩海/北別府華/三たび、山中/望月凛/水野思/四たび山中/柏崎優菜/モルゲンロートと白麗高校/かつて高校生だったものたち |
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