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− ゴミと騒音の大菩薩嶺 − 半日

5 月 ××日 【晴れ】

 今日は GPS を忘れてしまい、最大の目標を失っている。「今日はやめて帰ろうかな」とも思ったが登ることにした。デリスペ君で狭い林道をくねくねと進み、福ちゃん荘に着いた。駐車場に車を停めて弁当を食べる。車中で着替えてザックに荷物を詰め込む。やはり準備が慌ただしく、ザックの中身はただ放り込んだだけだ。コンロと鍋、食材は入れたが、何とガソリンを入れ忘れてしまった。

 13 時 35 分に出発。何組かの登山者が峠の方に歩いて行くが、自分は雷岩の方から登る計画だ。きつめの登りだが、巨人の階段はなく、岩を乗り越えるような箇所もない。休憩も間食も飲水もせずに登る。きつい登りは歩幅を狭めて亀のように登る。日差しが暑いが、木陰にはいると風が涼しくて快適だ。鳥のさえずりが聞こえ、「 心の洗濯には最高だなあ 」 としみじみ思う。肩こりや腰痛で体調が悪かったのがすうっと良くなるようだ。下ってくる 20 人位とすれ違うが登っている人はいない。笹林が広がる山肌が見え、頂上らしい感じになってきた。14 時 30 分に雷岩到着。そこから左に折れて樹海を思わせる神秘的な森林地帯を進むと、5 分程で柱が立っている所に来た。

 そこが大菩薩嶺だった。何とも殺風景な見晴らしゼロの林の中にデーンと標識の柱が立っている。下方を見ると、そこはごみ捨て場のようにあたり一面にゴミが散乱し、ガッカリしてしまう光景だ。標識の前で 「 金の烏竜茶 」 を飲みながら、自分を入れた写真を撮ったりして休憩した。その後、雷岩に戻り、峠方面に向かう。右手に谷を見ながら笹林と岩場の登山道を下る。向かいの山の方から大きな工事の音が響いていて興ざめだ。途中、NHK の武田信玄撮影地などという看板があり、近くの小屋は屋根も壁も壊れて柱と土間しかない。15 時 50 分大菩薩峠に到着。大きくみやげ物を広げた売店があったが、めぼしい物はなかった。店の裏手には汚いジムニーが 2 台停めてあり、その先はジムニーがやっと通れる狭い道が続いていた。富士見山荘を通過するとコンクリートの車道となる。

 16 時 10 分に福ちゃん荘の駐車場に到着したが、前回と同じく左膝が痛い。満車だった駐車場にはデリスペくん 1 台しか残っていなかった。今日は登山と言うには少し寂しかったが、準備不足の半日山行ではこんなものか。自分を撮った写真は腹が出ていてショックだった。

( 大菩薩嶺= 2,056.9 m )

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