なのかび(7月7日)
今月の餅を調べようとしてはたと気付いた、7月は餅が殆どなかったことに・・・
いや、旧暦のお盆には「お土産もち」というのがあることはあるのだが、単なる丸い餅だし、それにお盆は月遅れの方がしっくりくるし。もち・・・餅米つながりでおふかしの話をひとつ。
なのかびは五節供のひとつで「七夕祭り」というのは皆さんご存知の話。学校で竹に願いごとを書いた短冊を吊るしたことはあるが、家ではついぞやったことのない行事でもある。一関の七夕祭りは仙台の次に大きいといわれているがこれは来月の行事。
一関地方町方年中行事記によると「なのかび」には七夕飾りの竹の枝を払いて川に捨て、幹は物干竿として用ふ。竹の枝(飾紙付)を少し残して大根を蒔ける畑に虫除けと称して畑の四隅に立つ。この日こわ飯(ささげ入の)を炊く。「七度こわ飯を食ひ七度水浴びをすべしと云ふ」
七回こわ飯を食べて七回水浴びをするのは、暑い夏場に身体壮健で眠気を水に流す「ネムリ流し・・・ねぶたまつり」に通じるものがあるようだ。上記ではささげ入のおこわを食べるが、中里では赤飯、山目では小豆飯と葉やき。舞川では葉焼きとまんじゅうということで「おこわ」をいれてしまいました。
お赤飯、おこわ、おふかし、こわ飯など呼び方もいろいろある。餅米での晴食であり、めでたい席には欠かせない1品である。元来吉事には白おこわ、凶事には赤おこわだったのが、縁起直しの意味で逆になったという。場所によっては胡桃を入れることもある。
珍しいところでは東磐井の山百合の百合根を使った「ゆりぶかし」などがある。餅米を使った味付け御飯も結構手間がかかるのでなかなか家庭でも作ることがなくなったせいか、五目ふかしがけっこう人気です。
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